約 3,515,207 件
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2006.html
山岳救助レンジャー部隊 〔冷覇〕 12KB 虐待-いじめ パロディ 飾り 駆除 野良ゆ 希少種 現代 お目汚しにどうぞ、短めです 山岳救助レンジャー部隊 〔冷覇〕 マーラーあき 過去書いた物 ・ふたば系ゆっくりいじめ 716 中華料理店 麻辣 ・ふたば系ゆっくりいじめ 726 16匹の子まりさ ・甘味処 ゆうか ・ふたば系ゆっくりいじめ 806 16匹の子まりさ11/16 ・ふたば系ゆっくりいじめ 820 私立! 亜瑠徒中学校野球部 ・ふたば系ゆっくりいじめ 832 私立! 亜瑠徒中学校野球部~マネージャー編~ ・ふたば系ゆっくりいじめ 847 美味しい水羊羹の作り方 ・ふたば系ゆっくりいじめ 895 ゆっくり童話~まりさ太郎~ ・ふたば系ゆっくりいじめ 909 ちょっとした憂さ晴らし ・ふたば系ゆっくりいじめ 923 甘味処 ゆうか~聖戦の巻~ ・しつこく小ネタ・・・これあげたら長編仕上げなきゃ ・子まりさsの続き書いてる最中に尊敬してる作家様の越冬ネタのss見て即興で書いた、後悔はしていない ・〔冷覇〕はヒャッハーと読みます・・・が、れいぱーと読んでも問題ないです 実家の方では 冷たい=ひゃっこい と言うのです・・・ ―――ある晴れた日 雪の積もった山のふもとには大勢の男達が並んでいた 「全員、整列!」 ザッ ザッ 長官と思われる男の掛け声で1ミリの狂いもなく配置に付く。 「各班、点呼!」 「A班、クリア!」 「B班、問題ありません!」 「C班、異常なし!」 「D班、鬼瓦が居ませんが後は揃ってます!」 「ウム、そうだった・・・鬼瓦は今日葬式に行く為に休暇を取ったのであった 言うのを忘れていてスマンな」 「コホン・・・ではこれより救助訓練を開始する!」 『サー、イエッサー!』 「今回はこのクソ寒い中参加した貴様等の心意気を汲んで〔ミッション:YUGYAKUラリー〕を行おう!」 『ヒャッハァー!!』 〔YUGYAKUラリー〕 各班5人が山を登りながら越冬中のゆっくりの巣を探し そして各ゆっくりのかざり、あるいはそのものを集めつつ頂上を目指すポイントラリー 肝心のゆっくり自体は生かすも良し死なすも良し 虐待鬼井山で編成されたこのチーム独特の訓練法である。 しかも一番多くのポイントを取った班は翌日有給扱いで休めるので余計に気合が入っていた。 因みにポイント配分は れいむ=親のリボン5つで1ポイント、子のリボン8つで1ポイント まりさ=親のぼうし3つで1ポイント、子のぼうし5つで1ポイント、ドスのぼうしは1つで5ポイント ありす=親のカチューシャ1つとぺにぺに1つで1ポイント、子のカチューシャ3つで1ポイント ぱちゅりー=親のぼうし1つで1ポイント、子のぼうし4つで1ポイント ちぇん=親のぼうしとしっぽで2ポイント、子のぼうしとしっぽ2セットで1ポイント みょん=親のリボンとぺにぺにで2ポイント、子のリボン2つで1ポイント 他希少種、捕食種は生け捕りで10ポイント、死体で2ポイント 希少種の生け捕りに限り胴付ならその倍となり、捕食種の胴付なら1・5倍になる。 通常種の胴付? 即殺です。 「各員、位置に付け!」 ザッ ザッ ザッ・・・ 『準備、完了しました!』 「よーし、行けぃ!」 『イィーヤッハァァーーー!!』 ―――1時間後・D班 「おーい、居たか?」 「いや、こっちはサッパリだ」 「こっちも居やしない」 「以下同文」 ただでさえ1人足りないのにクジでビリを引いた為出立したのが最後になってしまったD班はゆっくりを見つけられないでいた。 「どうする?このままノーポイントだと罰ゲームだぜ」 「鬼瓦もこんな時に休まんでもな・・・」 「俺らの班じゃ一番見つけるの上手いもんな」 「まあしょうがないだろ、親父さんが亡くなっちまったんだし」 『だよなぁ・・・』 通常、自衛隊や救助部隊は親の死に目に会えないとされてはいるが鬼瓦の場合は事情が違った 何せその父親はこの救助部隊〔冷覇〕の設立者であったからである。 「ま、愚痴ってても仕方がない・・・とにかく探しながら上を目指さんと」 「だな・・・」 「でもよ、その前にちょいと一服しね?」 と、班員が鞄を下ろしてタバコを出そうとした時・・・ 「ゅぅぅ・・・」 『・・・!!』 後ろからゆっくりが現れた。 そしてD班の前に辿り着くと同時にバタッと倒れた。 『これは・・・胴付さなえだ!(しかも全裸だぜヒャッハー!!)』 「おい、どうした?しっかりしろ!」 「かなり衰弱しているな・・・ヤバイぞ」 「おい、その置いた鞄からユギャリースオレンジ100%とゆっくり治療キットを出してくれ、すぐに治療する!」 「お、おう!」 10分後・・・ 胴付さなえは回復し、意識を取り戻した。 「あぶないところをたすけていただいてありがとうございました」 「いいっていいって」 「大した事じゃないし」 「でも何でまたボロボロになってたんだ?(しかも全裸で)」 「良ければ話してみてくれないか?」 「はい・・・じつは」 話によるとこの胴付さなえはでいぶとまりさの間に生まれたゆっくりらしく 越冬の為に貯めた餌を食い尽くし、つがいのまりさと子まりさまで食べたでいぶにあまあま探せと言われ山を行ったり来たりしていたという・・・。 「確かにゆっくりは出産の時親と違う種類ができたりするけど・・・」 「その上胴付とか・・・まさに奇跡」 「どうする班長?」 「そうだな・・・なあさなえちゃん、良ければそのでいぶの家まで案内してくれるかな?」 「あ・・・はい、わかりました」 更に10分後、そのでいぶのおうちに到着した。 「ここがおはなししたゆっくりプレイスです」 「ありがとう、お礼にこれをあげるよ」 そういって班員はラムネを食べさせ、さなえを眠らせた。 「よし、直ちにハサミと火炎放射器を用意せよ!」 『ヒャッハァー!』 「準備出来たぜ班長!」 「何時でも燃せるぜ!」 「このハサミに切れぬゆっくりなぞいない!」 「よし、作戦開始!」 『イィーヤッハァァー!』 掛け声と同時に班長はけっかいっを蹴り壊す。 「でいぶのげっがいっざんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 『ゆんやぁぁぁしゃみゅいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』 そして総員は穴の中からでいぶと子れいむ3匹を引きずり出し、中に残っていたまりさのぼうしを回収 そして布団代わりにされていたさなえの服も回収した。 「はなせジジイ、でいぶをゆっくりさせろぉぉぉおおおおおおお!」 『くしょじじいはしゃっしゃちょれいみゅちゃちをはなちちぇにぇ!ゆっきゅりできにゃいよ!ぴゅきゅー!!』 「いい度胸だなゴミ饅頭、まさか俺達に勝てると思ってるのか?」 「プックスクス、ドスかゆうかならまだしもでいぶごときが俺達に?」 「どう育てばそんな自信がつくの?訳わかんねー」 「おお、あわれあわれ」 『あーっはっはっはっはっは!』 「んがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁわらうなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 『みゃみゃはちょっちぇみょちゅよいんだよ!あやみゃりゅんにゃりゃいみゃのうちじゃよ!』 「あー笑った笑った」 「ひっさしぶりに笑ったぁー」 「んじゃ鬼ヶ原、サクッと取ってやれや」 「へーい」 言われると同時にハサミを構えていた班員は飾りのリボンを切り取り、回収袋に入れた。 「でいぶのきゅーてぃーなおりぼんさんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 「れいみゅにょおりぼんしゃんかえしぇー!」 「おりぼんしゃんもじょっちぇきちぇーーーーー!」 「ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁゆっきゅりできにゃいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」 「よーし、仕上げるぞ・・・鬼叉、火炎放射器構え!」 「へーい」 そう言うと班長はでいぶの口をこじ開けてその中に子れいむ3匹を入れておうちに戻す。 そしてでいぶが出れない様に入り口が半分塞がるぐらいの大きい石を置く。 やがて口の中から子れいむが出て来たのを見計らって 「Fire!」 「ヒャッハァー!汚物は消毒だぁ!!」 合図と同時に火がでいぶ達を包み込んだ。 「ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「あちゅいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」 「ちゃしゅけちぇーーーーーーーーーーーーーーーー!」 「もうやじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 焦げ臭い臭いがしだした所で火を止め、積もっていた雪で消火活動を開始する。 火が消えた辺りで中を見ると・・・ 「が・・・っは・・・ぁ・・・」 もう中には焦げたでいぶと消し炭になった子れいむがいるだけであった。 「ん・・・」 入り口を完全に埋めた辺りでさなえが目を覚ました。 「あれ?さなえはいったい・・・」 「大丈夫かさなえ?」 「あ、おにいさん・・・おかあさんたちにはあえましたか?」 「ん、ああ・・・会えたよ、それじゃここでの用事は済んだし一緒に行かないか?」 「あ、はい・・・それじゃあいきましょうか」 「よーし、では次の獲物を探しながら頂上を目指すぞ」 『ブラジャー!』 ―――更に2時間後のD班 「どうだー?何かいたか?」 「子れいむ5匹・・・かざり奪った後腹が膨れるまで雪を詰め込んでおうちの出入り口をガチガチに固めました」 「親れいむ4匹・・・かざり取って高めの木の枝に刺してやりました」 「ゆっくりはいませんでしたがまりさのおぼうし1つ入手しました」 『肝心の班長は?』 「子まりさだけのおうちからぼうしを5つ・・・後、おたべなさいした食い残しの親のぼうしを1つ 取った後は踏んでゆん生終わらせてやった」 「えっと・・・これで合計24ポイントか」 「せめてビリにならない為には後16ポイントは欲しいっすね・・・」 「でももう頂上が目前っすから・・・この辺で見つけないと」 「この辺にいないかな・・・一発逆転の大物が」 そして回りを見渡していると声が聞こえてきた・・・ 「ぁっぁぁん・・・」 『・・・んん?』 「何でこんな所で艶っぽい声が・・・」 「やば・・・今の声に俺の紳士が反応を・・・」 「あ、俺も・・・」 「制限時間はまだ猶予があるし・・・見に行くか?」 『意義無し!』 D班は声のした方へと向かった、そして見た物は・・・ 「ぁぁああん・・・このいたいぐらいにつめたいゆきがてんこのあんよとあにゃるをしげきして・・・きもちいぃぃぃぃぃぃぃぃ!」 胴はないが希少種のてんこであった。 そしてD班全員がその場で脱力した・・・。 「安心した様なガッカリした様な・・・」 「でもあいつを捕まえれば後6ポイントに」 「あ、そうかてんこも希少種だっけか」 「そうと決まれば・・・」 「はぁ、はぁ、きもちよかったぁ・・・」 『ヒャッハー!捕獲だぁ!』 「って、きゃーーーーーーーーーーーーー!」 5分後、てんこは捕獲された・・・。 「と、まあそういう訳でな・・・付いて来てはくれんか?」 「ぅぅ・・・べつにそれはいいんだけど・・・」 「けど?」 「あの・・その・・・」 「???」 「いっしょにいくかわりに、てんこをいっぱいいじめてねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 『・・・(ああ、そういえばてんこって例外なくドMなんだっけ・・・)』 D班全員がその場で硬直した・・・。 「とりあえず・・・これで目標まで後6ポイントだな」 「ですね」 「なあてんこ、お前には仲間とかいないのか?」 「いるよ?」 『マジか!?紹介してくれ!』 「いいよ、じゃあついてきて」 そして10分後、てんこのゆっくりプレイスに到着した。 「ただいまー」 「じゃおーん(おかえりー)」 『めーりんかよ!』 ~てんこ説明中~ 「ってわけなんだけどさ・・・いっしょにいかない?」 「じゃおー(いいよ)」 「おにいさんたち、めーりんもいっしょにいってくれるって」 『マジっすかい!ありがとうめーりん!!』 「じゃおーん(そのかわりゆっくりさせてね)」 「よぅし、目標ポイントを上回ったし頂上へ行くぞ!」 『応!』 ―――D班・ゴール直前 「よし、後はここを真っ直ぐ行けばゴールだ!」 「到着したら終わりか・・・何か物足りないな」 「まあしょうがないだろ、1人足りない上に最後に出発したんだし」 「いいじゃんか、残り物に福があったんだからよ」 そしてゴールまで後10メートルとなった時・・・ 「むきょ!そこのにんげん、とまりなさい!」 『あぁ?』 1匹のぱちゅりーと1匹のドスまりさが現れた。 「おまえたちがむれのみんなをえいえんにゆっくりさせたのはわかってるのぜ!」 「むきょきょきょ、ドスにせいっさいっされたくなければあまあまをおいていのちごいするのよ!」 「なあ・・・ひょっとしたら」 「ああ・・・」 「他の班の奴ら・・・だろうな」 「とばっちりかよ・・・別に問題ないけど」 「なにコソコソをしてるのぜ?はやくあやまってあまあまをよこすのぜ!」 「それともドススパークでゆっくりされたいの?」 「よし、大鬼、任せるから好きにしな」 「いいんですかい?俺1人で殺っちゃって」 「いいよー」 「っつーかドスの相手するのめどいから俺はパス」 「了解、じゃサクッと・・・逝かせるか!」 班員は上着を脱ぎドスの眼前までダッシュで近づいた。 「・・・・・・・・・・・・え?」 「ヒャッハー!ドス狩りだぁ!!」 そう叫んだ班員はドスにサバ折り(抱きついて相手の背骨をへし折る相撲の技)をかけた。 「っぎ、があ、(ギュゥゥゥゥゥゥ・・・)ぎゃぁああああああああああああああああ!!」 「ドスー!むっきゅりしてないではやくあすとろ・・・」 ブチッ・・・ドサッ(ポイッ)ドスン ドスまりさはあすとろんをする前に・・・千切れて死んだ。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・むきょ?」 「っふぅー、後は・・・」(ガシッ) 「む・・・むきゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」 班員はぱちゅりーを掴んでぼうしを取った。 「やめて!ぱちぇのおぼうしとらないでぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!!」 そして・・・そのまま手頃な木に叩き付けた。 「たすけブェッ!!(グチャッ)」 「班長ー、おまけで6ポイントゲットしましたぜー」 「おー、ご苦労」 「流石だな大鬼、元大関なだけはある」 「よし、じゃゴールするか」 『応!』 そして、結局D班は合計50ポイントを獲得し2位であったが 1位だがドスの存在に気が付いていながら放置したB班が失格、0ポイント扱いとなって繰り上がりトップとなった。 そして・・・ 連れて来た胴付さなえは鬼叉が面倒を見る事になった。 全員が俺こそがと喧嘩しかねない勢いで話し合ってるのを見たさなえが見かねて指名したので誰も逆らえなかった。 てんことめーりんは大鬼が世話をする事になった。 大鬼の住んでいるアパートの周辺に野良ゆっくりが増えたので防犯の為に それとてんこがめーりんと一緒がいいと言って聞かなかったからだ。 「よーし、明日は特別休暇になったし・・・D班全員、ふもとの甘味処でトップになったお祝いをするぞ!」 『ヒャッハァー!班長サイコー!!』 翌日、それを聞いた鬼瓦が逆ギレして暴れて謹慎処分となるがそれはまた別のお話・・・。 ~~Fin~~ トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 悪くないね -- 2011-01-26 15 58 00 「希少種」ではなく「希少種愛で」と書いておいてくれるとありがたい。 -- 2011-01-21 15 21 08 雪山での遭難経験がある俺が加われば無敵のチームになれる。 ぜひ入部させてくれ! -- 2010-12-19 01 45 28 くっ、胴付さなえとか羨ましすぐる…! しかし、火炎放射器背負って冬の登山するってどんなれすきゅーなのよw -- 2010-11-30 20 49 03 稀少種愛でなら書いといてや。不愉快。 -- 2010-11-28 00 23 21 素敵なお兄さんたちだ。でも… >通常種の胴付? 即殺です。 もったいねーよ。くれよ -- 2010-08-10 00 50 34 この素敵な部隊に入りたい・・・ -- 2010-08-09 23 31 38
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2333.html
前編?から ・・・月日は流れ。 さて、そろそろこないだのゆっくりの巣を見て回ってこよう。 まずは5匹の赤ゆを育てていた、れいむとまりさの巣。 季節は繁殖期の春・夏を終えて秋に差し掛かっていた。 本来なら赤ゆは子ゆっくりから成体に近いサイズに成長していてもいい時期で巣立ちをする頃だ。 たくさんの子ゆっくりと同居したまま冬を迎えればそれは一家全滅の危機につながる。 それどころか、今回は赤ゆのまま冬突入という死亡フラグが立っていた。 「そろそろ、おちびちゃんにもかりのしかたをおしえたほうがいいんだぜ!」 「ゆっ、だめだよ!おちびちゃんはまだあかちゃんだよ!」 「みゃみゃー、ごはんまだー?」 「ねぇねぇまりしゃのごはんは?」 「れいみゅたちいつまでおうちにいればいいの?そろそろおちょとであそびたいよ!」 冬越えに備えて大量の食料を貯めないといけないのだが 餌をとってくるのは親まりさばかり、親れいむは赤ちゃんの世話のため巣から出ることができず、ずっと引きこもっていた。 朝から晩まで駆けずり回って採れる餌も親れいむと赤ゆ5匹が食べてしまえば、明日の蓄えすらない。 季節の移り変わりに気づいていない親れいむはともかく、親まりさは焦っていた。 「このままだと冬さんがきて、みんなゆっくりできなくなるよ!れいむもいっしょにごはんあつめてね!」 「なにいってるの!あかちゃんをそだてるのがれいむのしごとだってまりさもいってたでしょ! ごはんをとってくるのはまりさのしごとなんだから、ゆっくりしないでさっさとごはんもってきてね!」 最近はずっとこんな口喧嘩が続いている。 「それなら、まりさがみんなのごはんをあつめてくるよ!」 暗がりから、帽子の先が欠けている子まりさが出てくる。 飾りが欠けていることで親れいむや赤ゆの虐めにあっていたまりさだが、食事量が他の赤ゆよりも少ない割りに 成長抑制飴を食べなかったことで立派な子まりさに成長していた。 「おまえは、そこからでてこないでね!ごきんじょさんに見られたらとおもうとゾッとするよ!」 「ゆぅ~ん・・・」 「ゆっくちできにゃいおねーちゃんは、みんなのうんうんをかたづけるしごちょしててね!」 「こんにゃまりしゃが、かぞくだとおもわれたらみんなゆっくちできにゃいよ!」 「ばぁ~きゃ!ばぁ~きゃ!」 親れいむに合わせて、赤ゆたちも子まりさをキャッキャっと罵倒する。 そんな様子を毎日見てきた親まりさは、ある疑問を感じていた。 親れいむが可愛がっている赤ちゃんたちは、ちっとも大きくならず幼いままだ 逆に、虐められている子まりさはすくすくと大きくなっている いままでは帽子が欠けている子まりさの事を障害のあるゆっくりと思っていたが、実は逆なんじゃないだろうか? その夜、親まりさは決心し 皆が寝静まってから子まりさを巣の外へと連れ出した。 「ゆぅ?おとーしゃんこんなじかんにどうしたの?おそとにでたらまりさおこられちゃうよ」 「ゆっくりきいてねまりさ!おとーさんは働かないれいむにあいそがつきたよ!これからは二人でくらすよ!」 冬はもうそこまで来ている! 子育てと称して働かないれいむや食べてうんうんするだけの赤ゆ達の分まで集めている余裕はもうないのだ。 ぽい~ん、ぽい~んっと元気よく旅立つ2匹。 新しい巣穴は、れいむたちが住んでいる巣穴からさほど遠くない場所に作った。 それでも引きこもっている彼女達がここを見つけることは出来ないだろう。 朝、親まりさがいない事に気づいたれいむ一家。 「ゆっ、きっとお日様がのぼるまえにごはんあつめにでかけたんだね! 赤ちゃんたちが大きくならないのはまりさがゆっくりしたごはんをとってこれないからだよ! はんせいしてたくさんとってくるきになったんだね!」 「ゆっくちできにゃいおねーちゃんもいないよ!」 「ほんちょだ、うんうんかたづけるしかのうのないまりしゃがいないね!」 「これでれいみゅたちがたべるぶんがふえるよ!」 「おうちもひろくなるし、せいせいするね!」 この日から、もうこの家にごはんを持ってきてくれる者はいなくなった。 それに気づくのはいつだろうか? 冬前にもう一度観察に来てみよう。 次は、実ゆっくりで成長が止まっている れいむとありすのつがいの巣を見てみよう。 「おちびちゃんたち、なんで産まれてくれないのぉ!」 「やめてねありす!赤ちゃんたちはいまお昼ね中なんだよ!」 れいむの頭上の実ゆっくりは目を閉じたままだが、「ゆぅ♪」とか「みゅ~♪」とか返事をするので 間違いなく生きていることはわかる。 しかし、まるで造花実ゆっくりが頭に挿されているだけの様に待っても待っても産まれてきてくれないのだ。 だから、ありすは毎日たくさんの食べ物をとってきてはれいむに与えた。 れいむは以前よりもでっぷりと太っているだけで結局1匹も赤ゆっくりは落ちてこない。 ありすは限界だった。 れいむの植物型出産が終わったら、次は胎生妊娠をしようねと約束していたにもかかわらず いつまでもそれが出来ない。 ありすは赤ゆっくりとゆっくりしたい以外に性欲をも我慢し続けていたのだ。 「もう、ありすは限界だわ!れいみゅぅう!ありすとすっきりしてねぇええ!すっきり!すっきりぃ!すっきりぃい!」 「やめてね!赤ちゃん達が見てるよ!それにすっきりとか言葉をつかうと・・・」 「ゆぅ~ちゅっきり♪」「みゅ~・・・すっきゅり♪」 「ほらぁ!赤ちゃん達がへんなことばをおぼえちゃうでしょぉおお!」 でっぷりと太った体でありすを突き飛ばす。 毎日、たくさんのごはんを食べ続けていたれいむは、いまやありすの倍は大きかった。 「いたっ!やめてっ!ごめんなさい・・・ひぃ!」 「ありすのとってくるごはんが少ないから赤ちゃん達も産まれないんだよ! わかったらゆっくりしないで、もっとごはんを持ってきてね!」 「こんなの、ぜんぜんとかいはじゃないわぁああ!」 巣穴から逃げるように泣きながら飛び出していくありす。 それでも、ありすはれいむも実ゆっくりも見捨てる気はなかった。 れいむの頭上にいる実ゆっくりは、ありすにとっても可愛くて、特にカチューシャをつけている2匹の実ゆっくりは 自分にそっくりで都会派だったからだ。 れいむに横になってもらい、実ゆっくりとほほをすり合わせて「すーりすーり♪」した時は 「みゃみゃ・・・♪」「ちょかいは♪」と返事をしてくれてそれが一層の励みになった。 こうやってれいむと喧嘩をした時は、きまってありすは普段よりもたくさんのごはんをとってきた。 さつまいもに、にんじん、キャベツに大根 れいむと仲直りするために、危険を冒してもゆっくりしたごはんをとってくるのだ。 そんな都会派なありすの背中を見送って 次の巣に向かうことにした。 「ぎゅびぃびゃぁああああぁぁあ・・・うひぃぃいいいいい!」 洞窟から聞こえてくるのは、耳をつんざくようなまりさの悲鳴。 ここには善良な50センチサイズの胎生妊娠をしたまりさがれいむと住んでいる。 「まりざぁあああ!ゆっっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 しきりに、れいむがまりさを気遣って声をかけているが まりさのために何も出来ることがなくまりさの周囲をぐるぐると跳ねて泣きじゃくっていた。 以前来たときにあった敷き詰められた葉はそこらじゅうに散らばり、山の様にあった果実は暴れるまりさに踏み潰され それが腐り異臭を放っていた。 「おい、これはいったいどうしたんだ!」 「ゆっ、にんげんさん助けてね!まりさが赤ちゃんがなかなか産まれないから 心配して、お腹に力をいれて無理に産もうとしたんだよ! そうしたら、急にまりさが苦しんでそれからずっとこうなのぉおお!」 「ゆびぃぃいいいいぃい!ぐるじいぃぃいいい!もうまりざをごろじでぇええええ!」 まりさの全身に脂汗が滲み、苦痛からすこしでも逃れようと身をよじってごろごろと転がる。 れいむによると、もう数日もこの状態なんだそうだ。 ゆっくりは餡子が体から漏れない限りなかなか死なない、その生命力が災いしてまりさを苦しめ続けていた。 「まりざぁあああ!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 もう、まりさは「ゆっくりしていってね!」に反応しないくらい精神が擦り切れていた。 こいつらは善良なゆっくりだ。出来れば助けてやりたい。 なにかないかとポケットを探ってみるとなぜかトングが出てきた。 トングとは、ピンセットを大きくしたような道具で 焼肉をひっくり返したりバーベキュー等で使う料理器具だ。 それがなぜ、この状況で俺のポケットから出てきたのかはわからない。 きっと、なにか見えざる力がこの善良なゆっくりとトングとを引き合わせたのだと考えるしかなかった。 さっそく、トングをまりさの産道に突き刺す。 「ゆびゅぅぅういいいぃいいいいいいいいいぃいいい!」 それから、トングを内部で広げる。 「ぎゅぴゅうぅぅううううぃいいぃいい!」 あまりの激痛にまりさは泡を吹いて白目を剥いていたが、これもまりさを助けるためだ。ゆっくり我慢してね♪ トングの間に何かまるっこいものがひっかかる。これをキャッチ。 「まりざぁぁあああ!がんばっでぇええええ!」 れいむの声援と唾が後ろから飛んできてうざい。 フンッ!と一気にトングを産道から引っこ抜くと そこには、1匹の子れいむがひっかかっていた。 「ゆぎぃぃいい・・・いぢゃいよぉぉおおお!」 続けて、もう一度まりさの産道にトングを突き刺すと今度は子まりさ、子れいむが出て 最初の子れいむと合わせて合計3匹の子ゆっくり。 まりさの苦痛はとれた様で、悲鳴はぜぃぜぃという息遣いに変わり命に別状はなさそうだ。 「ゆぎぃぃいいいぃいい!あかちゃんがぁああああ!」 代わりに悲鳴をあげたのはれいむだ。 3匹の子ゆっくりは未熟児で 最初の子れいむは目がなく、2匹目の子まりさは口がなく、3匹目の子れいむはその両方がない。 成長抑制により、胎児の状態で成長が止まってしまったのだろう。 「いぢゃいよぉ!みえないよぉ!おがぁしゃんどこいるのぉお!」 「ばでぃさのあがじゃんぐぁぁああ!」 「なんでおべべがないのぉ!おぐちがないのぉ!りょうぼおないのぉ!」 口がない子まりさは、その目で両親にしきりに「なんで、まりさはおくちがないの?」と 目も口もない子れいむは、口がないはずなのに体の内部から「うぼぉおおぉおお」と奇怪な音をさせていた。 長い苦痛から産まれた赤ちゃんがこの仕打ちで親れいむも親まりさも心が折れかけていた。 これでは、この一家は冬越え前に生きる気力を失って死んでしまうかもしれない。 それじゃ面白くないよね。 「れいむ!まりさ!しっかりしろ!お前らは親だろ! 子供達はもっと苦しいんだ!悲しいんだ! なのに、お前らときたらなんだ?あまったれるな! お前らがしっかりして、この子達をゆっくりさせてやらないと誰がこの子達をしあわせにしてやれるんだ!」 思いついたセリフをまんま言ってみた。 どういうわけか親ゆっくりどもの目に生気が戻る。 「ゆっ、そうだよ、この子達はまりさの子供だよ!目や口がなくたって、この子達はまりさとれいむの愛から 生まれた、ゆっくりした可愛い子供だよ!」 「ごめんねおちびちゃんたち!れいむよりもつらいよね!?かなしいよね!? れいむ一生懸命この子達を幸せにするよ!」 俺は腕を組んで、うんうんと頷いた。 頑張って子ゆっくりを育てろよ!間違っても殺すとか捨てるとかして 代わりに健康な赤ちゃんを産もうとか思いつくなよ! さて、冬越え前にまたこいつらの様子を見に来ようかな。 俺は善良なゆっくりの巣を後にすることにした。 冬は、早朝 雪の降りたるは言うべきにもあらず、霜のいと白きもまたさらでも、 いと寒きに・・・ 肌に突き刺さるような寒さを我慢して、さっそくゆっくりの巣を訪れた。 「みゃみゃ~・・・おにゃかすいちゃよぉ~・・・」 「ゆっくちしちゃごはんたべんちゃいよぉ・・・」 「ゆぅ・・・おとーしゃんかえっちゃきちぇ・・・」 「うるさいよ!おなかすいてるのはおかーさんだっていっしょだよ! それもこれも、まりさがわるいんだよ!」 まりさが帰ってこなくなってから、親れいむ1匹で餌を集め生きながらえていた。 餌を集めると言っても、普段狩などしたことがないため巣の周辺に生えていた草を引っこ抜いては持ち帰るという適当な採取で 甘い草とそうでない草の区別がついていない上、すっかり採り尽くして遠くまで行かなければ草一本生えていない状況まで追い込まれていた。 これは、もう数日もすれば共食いなり餓死なりして全滅だろうな。 ほっといても破滅する巣に興味をなくし次の巣へと向かおうとしたその時、1匹のゆっくりがこの巣へやってきた。 見つからないように気配を消して様子を伺う。 帽子の先が欠けているあのまりさだった。 「ゆっ!ゆっくりしていってね!まりさ、みんなのためにたくさんごはんあつめたよ!」 帽子の中には、秋の終わりに集めた木の実やキノコ、食べられる草がぎゅうぎゅうに詰まっていた。 親まりさと一緒に冬を越えるための大切な食料であったが、まりさは自分の分を家族に分け与えるという選択をしたのだった。 得意満面の子まりさ しかし、家族の反応は冷ややかだ。 シーンっと静まり返っていた一家は噴出すように喚きだす。 「こにょばきゃまりさ!じぶんだけごはんをひとりじめしてたんだよ!」 「ゆっくちよこちぇー!くちょまりちゃー!」 「こいつのせいでおうちのまわりのごはんがなくなっちゃんだ!そんにゃにとっちゃから!」 「ゆぅ・・・ちがうよ、これはまりさがいっしょうけんめいあつめ・・・ゆべっ!」 まりさの背中の皮が千切れ餡子が漏れ出す。 親れいむがまりさを噛み付いたのだった。 「・・・なんで、おかーしゃん・・・」 「ゆっ、これでゆっくりふゆをこせるよ!おちびちゃんたちもたくさんたべておおきくなってね!」 「むっちゃむっちゃ!ちあわちぇー♪」 「このきのこゆっくちしてておいちーよ!」 「こっちのきのみ、かちゃ~い!みゃみゃやわらきゃくちてね!ゆんゆ~ん♪」 「ゆ・・・ゆ”ゆ”・・・ゆ”・・・」 まりさはまだ息があるようだったが時間の問題だろう。 そのうち物言わぬ餡子になり、こいつらの冬越えのたしになるのか・・・。 憎たらしい親れいむや赤ゆどもを叩き潰したい衝動にかられたが、それは今回の観察の趣旨に反するのでこらえることにした。 赤ゆが一生赤ゆから成長しない以上は、いずれゆっくり出来ない事態に陥る事を祈り次の巣へと移動する。 れいむとありすのつがいはどうなっただろうか 巣穴を覗くと、そこには頭上に実ゆっくりを生やしている親れいむしかいなかった。 そして4個ついていた実ゆっくりは3個に減っている。 ちょっと状況がわからなかったので、姿を見せて親れいむから事情を聞いてみる。 「ゆっ、このまえのあまあまさんをくれたおにいさん、ゆっくりしていってね!」 「ちゅっきりちていっちぇね!」 「ちゅっくち!」 「ゆぅ~ちゅっくちー!」 頭上の実ゆっくりは目を閉じたままだが、親れいむの”ゆっくりしていってね”に反応していた。 ありすがあんまり「すっきり」と言うものだから実ゆっくりに伝染し「ちゅっきりしていってね!」と覚えてしまったそうだ。 「つがいのありすはどうしたんだい?」 ありすの事を聞かれたれいむは目を伏せて暗い表情を浮かべている。 その目線の先には、ありすのカチューシャがあった。 冬越えのためにありすは一生懸命食料を集めたが、いっこうに落ちてこない実ゆっくりに業を煮やし 気に入っていた実ありすをもぐ事にした。 自分で生まれることが出来ないのなら手伝ってあげればいいと考えたからだ。 もがれた実ありすは柔らかい葉っぱに落ちて、目を開いて赤ゆっくりとなんらかわらない様に見えたが 横向きのままで自分では立つことも出来なかった。 口があっても挨拶はしないし、どんな餌を口に運んでも噛むことも飲み込むことも出来ない。 それでも、ありすが顔を近づけて「すーりすーり」とほおずりをすると、実ありすは「ゆっ♪ゆっ♪」と喜んで 確かに実ありすが生きていることがわかった。 それから、半日もしないで実ありすは萎れてきて、ありすは餌をよく噛んであげて口移ししたりお水を飲ませようとしたが 結局、最後には「ゆ”ゆ”」と苦しそうな声をあげながら痙攣し干からびてしまった。 悲しみに沈むありすは我を忘れて、れいむの頭上にいる他の実ゆっくりももごうとしたため、止めるれいむと揉みあいになり 気がつけばありすは潰れていたという。 ふと親れいむを見ると、実ゆっくりのために過剰に食料を食べていたため太ましく大きい。 連日の餌採りに疲弊して痩せたありすにはひとたまりもなかった事が伺えた。 「おにーさん、またあまあまをちょうだいね!」 このまま、このれいむを放置してもいいが実ゆっくりごと餓死するだけなのは目に見えている。 それでは、もう観察する面白さがない。 先日、捕まえたコンポスト用の赤ゆも替え時なのでコイツを新たなコンポストにしよう。 実ゆっくりのために、たくさん生ゴミも腐ったゴミも食べてくれるに違いない。 「ゆっ、おにいさんはなしてね!れいむがいくらかわいくてもゆうかいしないでね!」 右手でジャンケンのチョキの形をつくり、そのチョキが綺麗にれいむの両目に突き刺さる。 「ゆぎゅ!」 これで少し大人しくなった。 善良なゆっくりの巣は意外にも幸せそうだった。 3匹いた子ゆっくりのうち、口のないまりさと目も口もないれいむは餌を食べることが出来ずにすでに死んでいたが その分、目の見えないれいむ1匹を可愛がっていた。 「きょうは、寒いからおかーさんたちとくっついてすーりすーりしながら寝ようね!」 「まりさはおちびちゃんのために、葉っぱさんの服をつくってあげたよ!」 「おかーしゃん、すーりすーり♪はっぴゃのふくあっちゃか~い♪」 大き目の葉を、まるで桜餅の様に縦に着ている子れいむ。 成長抑制剤のおかげで体の大きさは一生そのままだが、目が見えずとも親の愛を一身に受けて育っていた。 子れいむにしても生まれたときから目が見えないわけで自分が不幸である事を自覚していない。 だから、自分が幸せなのだと思っていられる。 障害を抱えた子供を殺すに殺せずに苦しみ続けているという状況を想像していただけに 逆に幸せなゆっくり一家を見せ付けられるとどうにも気持ち悪い。 いっそのこと一度、子れいむに光を与えてみるか。 時に希望は絶望への最高のスパイスになりうるのだ。 「ゆっ、この間のおにーさん!」 「おにーさんのおかげで、ひとりだけおちびちゃんを助けられたよ!」 「ゆっくちしていってね!」 こいつらの中では、苦しむまりさを手術して助けてくれた人間という事になっていた。 「その子ゆっくりが心配でね、今日はその目を治しにきたのさ!」 コンポストで育てた赤ゆは今では子ゆっくりサイズになっており、1匹締め上げ目玉をくり貫いて持ってきた。 それを目が見えない子れいむに填め込んでやりオレンジジュースをかける。 眼球の大きさは個体差が少なく、同じれいむ種のものを使えば一応は見えるようになる。 それから小麦粉を溶いてまぶたをつくってあげた。 「ゆっ・・・」 おそるおそる、目を開く子れいむ。 生まれて初めて感じる光 洞窟の中は薄暗いが、それでも子れいむには色とりどりの美しい世界 そして初めて見る親れいむと親まりさ なにもかもが輝いてそのキラキラしたおめめに飛び込んできた。 「ゆっくちしていってね!ゆっくちしていってね!」 「おちびちゃん、おめめが!おめめがあるよ!」 「とってもかわいいおめめだよ!すごくゆっくりしてるよぉ!」 大きな体でまるで赤ゆっくりの様に洞窟内を飛び跳ねる親れいむと親まりさ 初めての妊娠している事がわかった時にも、こんなに喜んだことはなかった。 その姿を見た子れいむも、一緒になって飛び跳ねたりほほをすり合わせたりして、今確かにゆっくり出来ている事を実感する。 だが、これは一時的なものなのだ。 目が見えるとはいえ、自分の体と完全に同化したわけではなく、この移植された目は死んだままだ。 だから数日もすれば朽ちて腐敗し、また暗闇の世界へと帰ることになる。 あー、ごほんごほんっと咳払い それから親ゆっくりに説明をした。 「ゆぅ・・・おちびちゃん、また目が見えなくなっちゃうの?」 「そんなのだめだよ!ずっとゆっくりさせてあげたいよ!」 「れいむ、おかーしゃんたちがみえなくなるのいやだよ・・・ゆえぇ~ん」 そこで提案する。 「また、新しい目を移植すればいいんだよ」 他の子ゆっくりの目をくり貫いて、この子に与える。 癒着させるためにはオレンジジュースでなくても水で溶いた餡子でもいい。 「ゆぅ・・・」 「ゆゆ・・・」 「ゆわあぁ~ん・・・おかーしゃんたちみえなくなるのやだよぉお!」 何しろ善良なゆっくりのつがいだ 他人を不幸にして自分が幸せになろうなんて思ったこともないに違いない。 すぐには答えを出せないだろう。 一通りゆっくりの巣を見て回ったし家路につくことにした。 もっとも、自分の幸せではなく子の幸せなら 最後に出す答えは始めから決まっているんだけどね。 だけど、それを選択したら一生続けることになるよ、ゆっくりできない餡子まみれの生活を・・・ なにしろ、その子は一生大人になることがないのだから。 台所の三角コーナーには、冬前に拾った赤ゆが数匹詰まっている。 蓋が閉まるタイプなので、カシカシっと内側から壁を叩く音はしても声までは伝わらない。 しかし、何が言いたいのかはだいたいわかっている。 蓋を開けた。 「れいみゅ、にゃんでもたべまちゅからごはんをくだしゃい、にがきゅてもからきゅてもいいでしゅ」 「なにかまりしゃわるいことしましちゃか?あやまりましゅ・・・あやまりゅのでごはんをくだしゃい・・・」 「ありしゅはくさったにょでもよろこんでたべましゅ・・・おいししょうにたべまちゅから・・・」 3匹ともカビの生えた使いかけの古い石鹸をこね合わせたように緑色やオレンジ色、紫色のグラデーションが外皮に 紋様を浮かべていた。 初日こそ「あまあまよこちぇじじー!」だの「こんにゃのたべるくりゃいならしんだほうがまちよ!」なんて反抗的だったが 結局は餓死の地獄の苦しみには耐えられず、なんであろうと口にした。 目に見えて変色してくると、もはや末期だ。 ゆっくりコンポストは生ゴミを餡子に変化させるから価値がある。 しかし、ここまでくると生ゴミを食べても生ゴミを排泄してしまうのだ。 「釈放だよ・・・」 彼らに向かってニッコリっと満面の笑顔を見せてそう告げた。 不要になっても潰したりはしない。 よく働くように希望を持たせるため刑期を終えたら自由にしてやると約束をし、キチンとそれを守る。 素手で掴むと異臭のする汁が肌に触れてしまうため三角コーナーごと庭に持っていくとひっくり返して外に捨てた。 「おうちかえりゅよ・・・れいみゅ・・・みゃみゃにあいちゃいよ・・・れーみゅしゅーりしゅーりしちゃいよ・・・」 「まりしゃのおかーしゃん・・・ゆっくちちていっちぇね・・・まりしゃこれからおうちかえりゅよ」 「ありしゅ・・・もっとゆっくち・・・しちゃか・・・ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”」 ずりずりとナメクジの様に這って進む赤ゆども。 腐敗物だろうとカビだろうと何でも好き嫌いなく食べれる彼らは道の草だろうと犬の糞だろうと食べて餓死を免れ 本当に親元まで帰れるかもしれないな。 親がこいつらを見てどういう態度をとるかは知らない。 思い出は、きっと思い出にしておいたほうが美しいんだろう。 「ここはどこなのぉ!せまくてゆっくりできないよ!」 円筒タイプのゴミ箱の底に設置した生まれない実ゆっくりを生やしているれいむが目を覚ました。 とりあえず一週間前に食べ残した弁当箱の中身を捨てよう。 食べなくてもかまわない。 それが二週間前の食べ残しになってから餡子になるだけのことさ。 「くしゃいぃー!こんなのたべれるわけないでしょ!ばかなのしぬの?あまあまもってきてよね!」 蓋を閉めると、内側をガシガシと叩く音だけが響いていた。 おまけ 子まりさ1匹が帽子一杯に貯めた食料などたかがしれていた。 それに加えて狩をまりさにまかせっきりだったれいむは冬越えのための食料を節約しないといけないという事もわかっていなかったので 親れいむ、赤まりさ、赤れいむ3匹でお腹一杯に食べれば3日で尽きてしまった。 それから、死んだ子まりさの餡子をむさぼり それも尽きると今度は親れいむが赤まりさに噛り付き、赤まりさを食料にした。 「それもこれもまりさがわるいんだから、まりさがせきにんとってね!」 「まりしゃがたべられればいいんだよ!」 「ばーきゃ!ばーきゃ!」 「ひとりだけちがうこなんてゆっくちできにゃいよ!」 「いちゃい!やめちぇね!まりしゃはおかーしゃんのあかちゃ・・・ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”」 どれくらい時間が流れただろうか その赤まりさを食べつくした頃、突如入り口を塞いでいた枝や葉が取り除かれて 冷たい風が吹き込んできた。 親れいむはお帽子のシルエットに、まりさが帰ってきたんだ! 反省して、やっとみんなのごはんを採ってきて帰ってきたんだと思った。 その影が近づいてくると、成体よりもはるかに大きいまりさであることがわかり別人であることに気づく。 つづいて、同サイズのれいむが入ってきた。 「ごめんね、まりさのおちびちゃんのためにおめめをちょうだいね!」 「ていこうしなければいのちまではとらないよ!ほしいのはおめめだけだよ!」 その年、冬篭りが終わると 目を失ったれいむ種ばかりが巣穴から這い出てきたので人間たちはその森が呪われていると恐れ 結果的に、以後数年に渡りゆっくりたちを脅かす者がいなくなり やがて、ゆっくりプレイスと呼ばれるようになったそうな。 「れいぶ・・・なんでもたべますから・・・ごはんをください くさっていても、にがくてもおいしそうにたべます・・・どうかどうかあかちゃんのためにもごはんをください・・・」 「ゆぅ・・・」「みゅ~・・・」「ちゅっきり・・・」 過去の作品 ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! ゆっくりいじめ系1254 赤ちゃんを育てさせる ゆっくりいじめ系1261 水上まりさのゆでだこ風味 ゆっくりいじめ系1297 ゆっくり贅沢三昧・前編 ゆっくりいじめ系1466 ゆっくり贅沢三昧・後編 ゆっくりいじめ系1467 まりさの皮を被ったアリス ゆっくりいじめ系1468 肥料用まりさの一生 ゆっくりいじめ小ネタ222 ゆっくっきんぐ ドナーツ編 ゆっくりいじめ系1532 可愛そうな赤ちゃんにゆっくり恵んでね ゆっくりいじめ系1580 ゆっくりしなかった魔理沙と愛のないアリス ゆっくりいじめ系1673 ゆっくりクアリウム ゆっくりいじめ系1715 ゆっくりトイレ ゆっくりいじめ系1735 ゆっくりれいむと白いお部屋 ゆっくりいじめ系1743 プラチナまりさとフリーすっきり権 ゆっくりいじめ系1761 ちょっとしたイタズラ ゆっくりいじめ系1905 あったかいゆっくり ゆっくりいじめ系1935 しゃべらないゆっくり ゆっくりいじめ系1940 愛されまりさの一日 ゆっくりいじめ系1993 加工場産の赤ゆっくりを育てる 前編 ゆっくりいじめ系1994 加工場産の赤ゆっくりを育てる 中編 ゆっくりいじめ系2110 加工場産の赤ゆっくりを育てる 後編1 ゆっくりいじめ系2111 ゆっくり二世帯住宅 ゆっくりいじめ系2143 いっしょうのおねがい 作者:まりさ大好きあき
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/726.html
『ゆっくり Change the World(出題編)』 9KB ※ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくりの続編です。少しだけふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編)も関係あります。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※ずる賢いゆっくり注意 ※あとがきに新企画があります。 ああれいむ。君はなんて素晴らしいんだ!! 「しんぐるまざー」だの「あまあまよこすんだぜ」だの「とかいは」だのぬかす他のゆっくりとは別次元の存在。 まさにゆっくりのなかのゆっくりだよ。 そんな君だからこそ受け取って欲しい。この「ダイヤモンドバッジ」を。 ゆっくり Change the World(出題編) 作、長月 「ゆぜぇ・・・ゆぜぇ・・・ゆう。」 のーぶるれいむは疲れていた。ゴミ捨て場でもう少しで潰されそうになったのを全力で逃げてきたのだから当然だ。 あのゴミ捨て場で男はレンガを振り下ろそうとした瞬間ぎっくり腰になってしまった。 痛がる男の隙をつきなんとか逃走に成功したれいむ。あの状況で無傷で生還できたのは奇跡に近い。 とはいえこの一件はれいむの心に強い恐怖を残した。 もうあんないつ殺されるかもしれない恐ろしい場所には帰りたくない。 しかし他に帰る場所などありはしないのだ。 くそ。なぜこんなことになった。なぜ。 れいむは憤った。 全ては見る目のないじじいどもと・・・・あのテレビに出ていたくそれいむのせいだ。 あんな無能なやつが卑怯な方法でれいむのいるべきゆっくりプレイスにいるせいでれいむがこんな目にあっているのだ。 実際は100%自業自得でテレビに出演していたれいむは全く関係ないのだが、頭に血の上ったれいむは気づかない。 そう全てはあのクソ無能なれいむがわるいのだ。あいつさえいなければ・・・・・え? れいむは目を疑った。 テレビのれいむが自分の前にいるからだ。こちらに気づいてないらしくピョンピョンと近くの森へ跳ねていく。 見間違いかと思ったがあのりぼん、あのバッジ。どうみてもあのセレブれいむだ。 のーぶるれいむははっと思い出した。今まで夢中で逃げていて気づかなかったがここはあのテレビでやっていたあのお屋敷だ。 見渡す限りの広大な庭にゆっくりできそうなゆっくり用遊具の数々。そしてきれいで大きなお城のようなお屋敷。 くそ!!! 気か付けばれいむは、セレブれいむを追っていた。 れいむのいるべきゆっくりプレイスを奪ったあのクソ饅頭め。ぐちゃぐちゃに踏み潰してくれる!! そう思いながらセレブれいむを尾行する。 隙を突いて一撃で殺してやる。あの研究所で殺したクズどもと同じように。 セレブれいむを追ううち、れいむは人気のない野原へとはいってしまった。 れいむは物陰で様子を伺う。 誰かを待っているらしく野原の真ん中にある木の切り株に腰掛けているセレブれいむ。 殺るなら今だ。 死角に回り込もうとしたとき、向こう側で物音がした。 どうやら待ち合わせの相手が来たらしい。いったん襲撃はやめだ。 しかし待ち合わせ相手は誰なのだろう?飼いゆっくりがこんな森の奥で待ち合わせなんて。 次の瞬間れいむは唖然とした。 草むらから出てきたのはれてぃだった。捕食種のれてぃがなぜれいむと待ち合わせを? 理解不能のれいむを尻目に、れてぃのもとにうれしそうに跳ねていくセレブれいむ。 やさしい飼い主にお屋敷で蝶よ花よと育てられていたので捕食種を、いやこの世に悪意があることを知らなかったのだ。 「ゆっくりしてってね!!」と無邪気にあいさつする。 そんなセレブれいむをれてぃは・・・長い舌で捕らえると一口で食べてしまった。 れてぃはしばらく反芻するようにもごもごと口を動かしたあと 「クズ(通常種)の分際でいい暮らししてるからよ。」 と言い、プッとなにか吐き出し森の奥へと消えていった。 このれてぃは世間知らずの飼いゆっくりを言葉巧みに誘い出し、人目のない場所で襲い捕食するゆっくりだったのだ。 そしてれいむはガタガタと震えてその場を動けずにいた。 数分後、れてぃが戻ってこないのを確認するとれいむは動き出した。 れてぃが吐き出した何かに。 正直あんよの震えはまだ止まっておらず、今すぐでもこの場を逃げ出したかったがそうもいかない。 もしあれが自分の予想したものであれば。草をかき分け「何か」を探すと・・・それはあった。 やはり。れいむはニヤリと笑った。 それはあのセレブれいむのりぼんとバッジ。 これで世界を・・・世界を変えることができる。 この薄汚れた野良の世界から華やかなセレブ飼いゆっくりの世界へ。 このりぼんとバッジさえあれば・・・ そう変えることができるのだ。 こののーぶるれいむ様にふさわしい世界へと。 れいむは自分の猫にボロボロにされたりぼんをもみあげではずすと、セレブれいむのりぼんとバッジをくわえその場を立ち去った。 そして2週間がたった。 セレブれいむの飼われていた屋敷では 「れいむは・・・れいむはまだ見つからないのか・・・」 「れいむ様は全力をもって捜索しております、旦那さま。今しばらくお待ちを。」 「ああ・・・れいむ。生きていておくれ。私の愛しいれいむ・・・」 がっくりと意気消沈する男。この男がセレブれいむの飼い主でこの館の主でもある。 防犯カメラの映像によるとれいむは柵にあいていた小さな穴から外へ抜け出したらしいが、そこから先の足取りがどうしてもつかめないでいた。 探偵を雇いこのあたり一帯を聞き込みを行い、懸賞金付きでポスターも貼ったがまったくれいむに関する情報は出てこなかった。 聞けばセレブのゆっくりが神隠しのように行方不明になる事件が今年になり何件もおこっているらしい。 現場には、りぼんや帽子などゆっくりのお飾りのみ残され未だ戻ってきたゆっくりは居ないという。 もしかしたらうちのれいむもその事件にまきこまれて・・・ 「旦那さまの心中お察しいたします。れいむ様は1000万以上する高価なゆっくりでしたしなあ。」 「ちがうぞ時田。金額の問題ではない。あのれいむこそが私の理想だったのだ。」 時田とよばれた執事も男と共にうなだれる。そんな重苦しい空気が漂う中 「失礼します!」 使用人の一人が音を立てて入ってきた。 「何じゃ騒々しい!!旦那さまに無礼であろう!!」 「申し訳ございません。ですがれいむ様が・・・」 「何!!見つかったのか。れいむが!!」 がばっと使用人にがぶりよる男。 「れいむは・・・れいむは無事なのか!?」 「はいご無事です。ただ衰弱が激しいらしく今は市のゆっくり病院に搬送されています。」 「よしわかった。時田、車を出せ。ゆっくり病院へ大至急だ。」 「かしこまりました。」 男たちは慌ただしく部屋を後にした。 「ゆふふ・・・うまくいったよ。」 ゆっくり用の治療ゲージの中でしてやったりと微笑むのーぶるれいむ。 2週間の間どうすればあの屋敷の飼いゆっくりになれるかずっと考えていた。 このままセレブれいむのりぼんを自分につけて屋敷に行くという手もあったが長い野良生活で汚れきったこの体ではすぐに別ゆっくりだとばれてしまう。 それに自分はお屋敷のことを何も知らないのだ。うっかりボロを出してそのまま潰されかねない。 だからこそれいむはあえて屋敷に行かず、道路で行き倒れたふりをしたのだ。何者かに暴行されたかのように偽装して。 これなら薄汚れた体も暴行されたときについた汚れと思われ不自然でなくなる。 そして行き倒れたふりをしていれば、いずれ誰かが発見し保護してもらえる。 なぜなら町中にれいむを探すポスターが貼ってあるのだから。しかも懸賞金付きで。 人間にはゆっくりの区別などつかないからつけているバッジこそが個体の識別方法となる。 つまりバッジをつけている限りれいむがあのセレブれいむなのだ。 問題はもうひとつの方だが、それにもちゃんと秘策を考えている。大丈夫だ。やれる。 勝利は目の前だ。 れいむが色々考えていると廊下が騒がしくなっていた。 どうやらセレブれいむの飼い主が到着したらしい。れいむに緊張がはしる。 「れいむ。無事だったか!?」 そう言いながら男はれいむのゲージに駆け寄る。さあここからがのーぶるれいむ様の演技力の見せ所だ。 れいむは怯えたように演技しながら 「ゆう・・・おじさんだれ?れいむをしっているひと?」 「れ・・・れいむ!?」 「それともれいむをいじめるひと?やめてね。れいむにひどいことしないでね。」 もみあげのピコピコする部分で顔を覆いイヤイヤと首を振り怖がる演技を続ける。 愕然とする男にゆっくり医師が説明する。 「どうやらお宅のれいむちゃん記憶をなくしてしまわれたみたいなんです。なにを聞いてもわからない、覚えてないというばかりで。 どうやら暴行を受けたショックで記憶喪失になったようですね。」 「そんな、別のゆっくりという可能性は!?」 「残念ながらありえません。もし無理やりバッジやりぼんをとってほかのゆっくりがつけた場合、ダイヤモンドバッジの盗難防止センサーが反応してゆっくりセキュリティやあなたの元へ連絡があるはずです。確認しましたがそのような事実はありませんでした。」 そう。今回れいむが一番幸運だったのはそこだった。実際はれてぃの胃液でセレブれいむが溶かされた為、ダイヤモンドバッジのセンサーが反応しなかったわけだがそのことは男も医師も知ることができない。 「ああ・・・そんな・・・れいむ・・・ああ・・・」 男はショックだったのかその場でひざをつき泣き出してしまった。 その様子を見てれいむは内心ほくそえんだ。 うまくいった、と。 しかしれいむは気づかなかった。 自分が致命的なミスを犯していることを。 (解答編へつづく) 補足説明 ダイヤモンドバッジ セレブのゆっくりのみがつける事が許されるバッジ。プラチナやゴールドと違い試験を受ける必要はない。 ダイヤモンドをはじめ様々な技巧をこらした飾りがついておりそれらだけでも100万以上する。 あとがき 前回はアンケートにご協力いただきまことにありがとうございます。アンケートの結果一番リクエストが多かったのーぶるれいむの話「ゆっくり Change the World」をかかせていただきました。 ところでなぜタイトルに出題編と書いてあるか疑問に思われた方も多いでしょう。 ズバリ出題とは今回のSSの最後に書いてある 「のーぶるれいむの犯した致命的なミスとはなにか?」 を皆さんに当てていただこうというものです。感想と一緒に自分なりの推理をコメント欄に書いていただければ幸いです。 解答のヒントとしては なぜセレブれいむは1000万以上という法外な値段だったのか。(通常のれいむ種は安いので1000~1500円程度) 飼い主の男はなぜそこまでれいむに固執するのか。 またこの話の前作「選ばれしゆっくり」の中にもヒントが隠されています。もう一度読み返して見てください。 見事正解された方の中から1名様に長月のSS内容をリクエストする権利を差し上げます。リクエストのある方は感想・推理と共にコメントに書いてください。正解者でなくても次回以降の参考にさせていただきます。 リクエストの例 余り書かれないゲスさなえのSSを見てみたい。 秋姉妹のゆっくりを書いて欲しい。 「VS最強のゆっくり 史上最低の戦い」のケツ振りれいむのその後が知りたい。 星蓮船種のSSが読みたい など たくさんのコメントお待ちしています。 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 100ま・・・ -- 2012-04-20 22 01 58 なにか芸を覚えてて、だから高かったとかかな?それとも金庫の番号とか -- 2010-10-14 18 25 47 ↓だってまだ話終わってないもん -- 2010-09-19 19 54 30 うわすげぇwww全然面白くねぇwwwwww -- 2010-07-29 23 24 25
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1799.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 860 ゆっくりすわこ/コメントログ」 つまんね -- 2010-06-14 02 00 12 許早苗ェ… -- 2010-06-17 11 01 31 すわこを虐待するクズは、崇り殺されろ。 -- 2010-07-09 03 31 29 すわこの帽子の目で見えるのか思い込みで目が見えるのかわかんなかったけど すわこいじめとか珍しいし結構設定が面白かったわ 次も独自性のあるSSを期待 -- 2010-07-09 03 40 08 上の目でも見れるって設定は面白いな -- 2010-11-14 21 05 22 希少種についていろいろ工夫するSSはすごく面白いからまた書いてほしい でもふたばは希少種優遇する人間がいっぱいいるから、 一番上にでっかく希少種虐待注意と書いておくといいよ! それでもわざわざ叩きに来る奴はいるだろうがそういうのは無視するに限る -- 2010-11-23 06 40 14 逆に乗っけた時の想像したらなんか和んだ -- 2011-08-13 00 36 45 この鬼意山の両目も謎の奇病で腐り落ちますよ~に -- 2011-11-06 13 34 38 ↓↓↓↓たしかに 俺希少種優遇だからうわあ・・・てなったけど ゆ虐自体は面白かった -- 2011-12-01 05 45 30 さとりさまはやめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! し、しねええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!! きえろ!!!うせろぉっ!! さとりさまのさーどあいをけがすやつ は許さないいいぃぃーッ!!!! -- 2013-04-11 20 44 18 希少種優遇とかほざいてるゴミどもの目の前で希少種潰したい -- 2013-04-22 07 06 19 ↓2はこの後ゆ殺者によってだいじ(大爆笑)なさとりと一緒にブッ殺されましたっ!!! あっこの後すぐ、この糞鬼威惨はゆ殺者によって糞かえる共々ブッ殺されましたっ!!! -- 2013-06-03 16 48 48 鬼意山、すわこをいじめたら呪われる よ! それとお・・・ さとりさまをいじめるなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!! そんなことしたら絶対にゆるさなえええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!! -- 2013-09-22 00 36 49 まりさが幸せになるとか… -- 2013-10-02 02 03 26 うーむ、やはりこのssは、まさに傑作だY -- 2014-10-23 18 54 53 希少種虐待する奴は死ね -- 2015-12-17 16 52 14 希少種優遇と検索したらこのザマか。ゆっくりできないよ!こんなゲスはせいっさい!するよ! -- 2016-12-25 17 55 54 けろけろぉっ…けろけろっ!!どうしてこんなことするけろっ!!すわこはゆっくり出来ないから、このSSさんを離れるよ…けろけろぉっ… -- 2017-03-11 18 05 33 すわこさまああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ -- 2017-03-16 17 33 44 希少種虐待は‥ゆるさなえええええ! -- 2017-05-14 08 02 48 ゆ虐で一番好き -- 2022-09-14 23 20 20 ↓×9さとりさま虐ると復讐に燃え爆ぜるおくう来るだろうしうつほ虐ると核解放 おくう虐らなくてもおくう自ら核解放でどっちにしろ鬼意山は滅びるね☆ -- 2023-03-04 08 06 51 ↓そんな都合のいい展開がゆっくり共にある訳がない。希少だろうが須らく饅頭よ -- 2023-03-14 18 27 03
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/631.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 289 詰める/コメントログ」 この男の正体は…? 考えるのはよそう。 -- 2016-01-11 21 27 38 こ こわすぎるんだねーちぇんはにげるよー -- 2016-01-27 17 55 04 とりあえず、この男が 大所帯の群のゆっくり大半を謎の攻撃で永遠にゆっくりさせ、 50匹のゆっくりのあんよを謎の攻撃で使用不可にし、 更に騒ぐ·餡を吐くゆっくりの口を謎の処置で塞ぎ、 大量のゆっくりを容れられる謎の箱を準備し、 広大な土地と洋館を確保できる、謎の男というのは分かった。 -- 2018-01-16 17 52 17
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2890.html
『SSC part2』 presented by 春巻 ※注意 このお話の《おにいさん》は、香霖堂の店主、河城にとり、さらにはAQNと仲が好い。というように、幻想郷メンバーに知り合いはそれなりに居る設定。 幻想郷キャラには協力を仰ぐ程度で、台詞は存在しない。 冒頭で登場するゆっくりは《直接的で》肉体的な虐待は受けない……けど。 ハイテクな製品が登場しますが、舞台は幻想郷である。 おにいさんがハイテク機器を巧みに操れるのは、にとりちゃんの指導もあるが、おにいさん本人が幻想郷に来る以前はシステムエンジニアをしていたから。 過度な改行はしていない。読みにくければ各自Windowsのメモ帳などにコピペするなど、折り返し機能のあるテキスト閲覧ソフトを使ったりして自分で見やすくして欲しい。というか、メモ帳にコピペしたほうが見やすい、これ絶対。(∵Word2007を使用している) ※以上、注意 朝の目覚めは、優雅に珈琲を飲みながら。 「ゆううううううう!! どぼぢでこんなことにいいいい!!」 「ゆっぐりさせてよおおおおおおおおお!!」 ゆっくりの悲鳴を聞くことから始まる。 ○ お久しぶりですね。 先日、SSC――スーパースローカメラで撮影した活動写真でゆっくりをいじめたおにいさんです。 あの映像を見せた後で、あまりの精神的衝撃に耐え切れず死んだぱちゅりーを処理しようと部屋に入ったところ、れいむも餡子を吐ききって息絶えていた。 タイミングを考慮して、恐らく眼窩から眼球と餡子が飛び出していったところで、心が壊れてしまったようだ。 ちぇんやまりさも具合はよくないようだったが、れいむほどではない。れいむ種というものは、精神面においてはぱちゅりーほどに弱いのかもしれない。 それから一夜経った今日は、先日の生き残りに加えて、今朝玄関先の罠にかかっていたゆっくり四つを追加した。 罠と言っても、よく聞かれるものだ。開け放された窓のしたに落とし穴を掘っただけ。人間、しかもおにいさんの家であり、その癖開け放された窓。何か仕込まれているのではないか、こいつは怪しいぞ、と他の妖怪や妖精ならば考えそうなものだ。たとえチルノでもそう考えるだろう。あの氷精だって計算くらいは簡単に出来るし、弾幕ごっこだって状況判断して出来るじゃないか。 ま、今は氷精を語っても意味が無い。ゆっくりいじめだからな、このスレッドは。 今日捕まえられたゆっくりは、れいむ、まりさ、ぱちゅりー、ありす。 ありすは、今までここに来たことは無かった。俺が捕まえてくるのは大概が《れい・まり》コンビであったので、いつもと違う反応が見られるかもしれない。 さらに、正直なことを言うと、ぱちゅりー種はあまり来てほしくない。頭がよく、液晶テレビに表示した文字などを簡単に読んでくれる面では重宝しているが、精神的ショックによる喘息の発作(本当にそうなのかは判じ得ないところがある)ですぐに死んでしまい、面白くないのだ。 ビデオを作りときにも、すぐ死んでしまうために面白い反応が得られにくいのだ。 何か、ぱちゅりーを使っても愉快に虐待できる題材があったら、ぜひ教えていただきたい。 さて。 それでは、本日のビデオを放映するとしよう。 今日は、前回も登場し手伝ってくれた虐待おにいさんと、にとりちゃん。更には『文々。新聞』でおなじみの、射命丸文ちゃんにも協力願った。文ちゃんには、空撮をお願いしたのだが、こういってしまうと何をとったか推測できるかもしれないので、早速ビデオを再生するとしよう。 遠隔操作で部屋の照明を落とす。現在は正午を過ぎたくらいであるため、明るさは然程変わらない。そのため、もうひとつの釦を操作して厚手のカーテンを閉めた。これで虐待部屋に光は殆んど入ってこなくなった。 その様子を見ていたゆっくりたち(現在は十個居る)は、俄かに騒ぎ出す。誰も来ていないし、何もしていないのに部屋が真っ暗になったのだ。ハイテク機器のいろはも解からないゆっくりには脅威だろう。 中でも、昨日、似たような体験をした記憶があるまりさとちぇんは、一際騒ぎ立てていた。ゆっくりできなくなるよー、という絶叫は、この上なく邪魔である。 最も、今はそれどころではない。 さっさとスペシャル映像を見てみたいだろう。 まずは標準カメラで地上から撮影したものだ。 ○ 「おそらをとんでいるよ!! ほんとにおそらをとんでいるよ!!」 「れいむ!! まりさたちとりになったみたいだぜ!! これでもうすぐゆっくりぷれいすにつくんだぜ!!」 「ゆゆゆううううう!!」 「うーっ、うーっ!!」 繁みから撮っているため視覚的には判別しにくいが、声で判ると思われる。 上空十メートルほどのところには、うーぱっくに乗ったれいむとまりさが空中散歩を楽しんでいる。 うーぱっくは全部で五個。その内三個には何も乗っていないようだ。 恐らく、どこかの人間の畑に降り立って作物を食い荒らし、あまつまで盗んでしまおうという腹のようだ。 うーぱっくと共に動き回る盗賊ゆっくりがいるというのは、最近ではよく聞く話になった。れみりゃ種亜種のうーぱっくの性質を巧く利用した、賢い奴らだ。 この先にあるのは小さな集落。住んでいるのは年配の、しかも普通の人間である。盗みやすいことこの上ないのだが、その情報はどこから手に入れたのだろうか。有能なボスの手下なのかもしれない。 しかし、このゆっくりたちを乗せているうーぱっくは大柄だ。一般的なサイズとしては大人のゆっくりを乗せるとスペースがなくなるはずだが、まるでゆっくりふたつを乗せても問題が無いように見える。 だが、その方が好都合だ。 「ゆゆっ!! れいむ!! はたけはもうすぐなんだぜ!!」 「ほんとだね、まりさ!! にんげんたちはれいむたちのためにたべものよういしてくれているなんて、ほんとうにゆっくりしているね!!」 「ゆゆう!! これからもよろしくたのみたいものだぜ!!」 なにやら勝手なことを言っている。 撮影しているこの場所は畑から三十メートルの地点に聳える崖の下側。 ふいよふいよと高度を下げつつ崖の上を飛んでくるうーぱっくは、見るからにゆっくりしていて、その魂胆さえなければそのまま空中散歩をさせてあげたいものだが――。 ――世の中、決して、ゆっくりを中心には廻らない。 「う……? う、うあっ!? う゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーあ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!??」 最後尾を浮遊していたうーぱっくが、いきなり叫び始めた。前を行くうーぱっくと、それに乗っているれいむとまりさも後ろを気にかけた。 「どうしたんだぜ、うーぱっく!!」 「しずかにしないとにんげんがくるよ!!」 うーぱっくに乗ったまま振り向くふたつの饅頭。うーぱっく本体は急な方向転換を避けるため振り向きはしなかった。 だが。 「ゆうううううううううう!!??」 「どおしでもえでいるんだぜ!!??」 最後尾のうーぱっくの中からは、紅蓮の色をして踊り狂う炎。 段ボールで出来ているうーぱっくの最大の敵のひとつだ。 「ううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!??」 為す術無く見つめていると、れいむを乗せたうーぱっくの横を飛んでいた空のうーぱっくも叫びだし、間もなく煙と炎を出して燃え始めた。 「ゆううううう!! まりざあああ、あづいいいいいいい!!」 「ゆゆゆ!! うーぱっく、はやぐそいづからよけるんだぜえ!!」 完全にパニックに陥ったれいむに比べて冷静な対応を促すまりさ。やはりこちらの方が餡子の質がいいらしい。 しかし。 「う゛あ゛っっっ!!!」 ちゅどーん、という音を立て、先頭を飛んでいたうーぱっくが、突如として姿を消した。 そのすぐ後ろを飛んでいたまりさを乗せたうーぱっくは、爆風の直撃を受けてバランスを崩す。 目の前で仲間が燃やされている。この状況にあって、うーぱっくには傾いた体勢を立て直せるほどの余裕は無かった。 「まりざっっ!?」 「ゆううううううううううううう!!! れいぶうううううう、はやぐまりざをたずげるんだぜえええええええええ!!」 絶叫を残し、まりさはうーぱっくから落下。 運の悪いことに、ゆっくりたちの目指していた畑の手前には崖があり、その下は硬質の岩だらけ。時々この崖が崩れることがあるらしく、そのたびごとに出来る岩の塊だ。 「ばあああああありいいいいいいいいいざあああああああああああ!!」 「ゆううううううううううううううううううううう!!!!!」 まりさはその岩塊に向かって落ちてくる。 「ぼっどゆっぐりぢいいいいいいいやああああああああああっ!!」 ぶづぐじぃゃああ!! 得体の知れない擬音を残して、まりさはぺしゃんこになった。 《もっとゆっくりしたかった》 その言葉すら遺す事も出来なかった。 「ゆうううううっ、ゆうううううううっ!!!!!」 眼下に広がる岩場には、同心円を描くように餡子の海。それを真上から見ていたれいむは、ただ涙を流すのみ。 「うーーーあーーーーっ!!」 「うあっ、うあっ、うあっ!!」 れいむを乗せていたうーぱっくもブサイクな顔で泣いている。 だが、一番精神的衝撃が大きかったのは、まりさを乗せていたうーぱっくなのだろう。仕事も完了していないだけならまだ救い様がある。だが、乗せていたゆっくりを転落死させてしまうということは、うーぱっくの至上の汚点。その衝撃は計り知れない。 しかし、悪夢はまだ続く。 「……ゆ? !!???」 急に背中が熱くなったことに気づいたれいむ。だが、それに気づくのに、若干ゆっくりしすぎたようだ。 れいむの背後には火の玉がひとつ。 自分の野菜の取り分を多くしようと目論んで、大きなうーぱっくに乗り込んだのが、ここで裏目に出た。丁度のサイズのうーぱっくに乗り込んで、荷物運搬用として大柄なうーぱっくを使ったほうが効率も良かったはずなのだが、それすら解からないのは餡子脳が餡子脳たらしめている証だった。 「ううううううううううううあああああああああああああああ!!!!」 うーぱっくも自分の体が燃えていく痛みに耐えられるはずも無い。あっというまにれいむとうーぱっくは炎に包まれ、まりさの後を追った。 「うーーーーうーーーーーーーーー……」 唯一生き残った、生き残ってしまったうーぱっくは茫然自失。仲間をすべて失い、乗せていたゆっくりも殺してしまった。 完全なる無表情でふらふらと高度を下げ、畑の手前に墜落するように着陸した。 「うー、うー……」 さめざめと涙を流すが、こいつも頭がよろしくない。元をたどればれみりゃ種であるから無理は無いのだが。 「うあっ!!」 近くの繁みには虐待おにいさんが潜んでいることを、うーぱっくは知らなかった。 身動きも、絶叫も残せぬままに、最後のうーぱっくは虐待おにいさんの両腕に引き裂かれた。 ○ 「えれえれえれえれえれえれえれえええれえれえれれれれれれれれれれれれれれれ」 「ちょっと、ぱちゅりー!! なにはいてるの!? しっかりしなさいよ!!」 ホラ。やっぱり即死した。 だから、面白みが無いというのだ。標準カメラの撮影動画で死なれたら、折角のSSCが役に立たないではないか。 それにしても、このありすは精神的に強いのか、上映が終わるとすぐさまぱちゅりーの心配を始めた。セクシャルマシンはそういうものなのだろうか。噂に聞けば、ありす種もぱちゅりー種に及ばないものの中身の質がいいらしいので、この反応にもある程度納得がいく。 他のゆっくりの様子はと言えば、今日連れてきたれいむとまりさは相当なダメージを受けたようで、ゆっゆっと呟いているだけだ。 昨日から居るゆっくりは幾分慣れたようで、呆然と何かを呟くような状態まではいっていない。ただ、見方を変えれば、現実逃避をしているようにも見て取れる。どちらでも大差はない。皆さんが思ったほうで構わないし、俺はとくにその考えに固執しない。所詮、小事の前の大事である。 さて、今日のテーマはもうお分かりのように《うーぱっく盗賊団の抹殺》だった。 実のところ、今回のターゲットがうーぱっくたちになったのには、結構大きな理由が在る。 撮影を手伝ってくれた虐待おにいさんは、その正確をカモフラージュするために、ゆっくり処理を副業としていた。今回おにいさんは、ビデオに出てきた畑の主である集落の長をゆっくり盗賊団から守るという役を拝命していた。それを耳に入れた私が、撮影の許可を得て、今回のビデオが完成したという筋書きだった。 おにいさんも、自分の武勇伝となる記録映画ができたし、集落の長も畑も守ることが出来た。とりあえず、ゆっくりを除外して、皆が利益を得たというわけだ。 どういった手段がとられたかは何となくわかるだろうが、ここでひとつ説明を挟みたい。 まず、うーぱっくの隊列で最後尾を飛んでいた段ボールの中に、火の点いたマッチ棒を投げ込む。これは木の上に潜んでいた犬走椛ちゃんがやってくれた。何でも、今回の撮影で文ちゃんに依頼したときに、文ちゃんが半ば無理やり引き摺ってきたのだ。ちょっと申し訳なく思っている。 最後尾のうーぱっくが墜落を開始したところで、れいむの乗っているのに直近を飛行するうーぱっくを攻撃する。これは、絶望感を煽ってパニック状態に引きずり込むための戦法だ。 案の定れいむが混乱状態になったところで、今度は先頭のうーぱっくに小型合成樹脂爆弾を放り込む。薬剤の調合などは自前だ。 本当なら、注意を逸らされたこのタイミングでまりさを攻撃する手筈だった。だが、先頭のうーぱっくにやたらと近いところを飛んでいたまりさのうーぱっくは、この爆風を直接的に受けてしまった。どうやらまりさは、れいむのみ被攻撃対象とし、自分はさっさと逃げようとしていたらしい。此処に来て、その根性の腐り具合が裏目に出たと言うことだ。 爆風を受けたうーぱっくはバランスを崩し、完全に横倒し体勢になった。まりさはその(ゆっくりたちのレベルで考えて)急な動きを堪えることができず、運悪く真下に控えていた岩の塊(しかも都合よく一番尖ったところ)に落下し、その身体を砕いた。 絶望感に包まれたれいむが乗るうーぱっくには、上空を飛んでいた文ちゃんから火の点いた藁の球体が投げ込まれ、あっというまに火の車。 唯一生き残ったうーぱっくは、予定通りに、虐待おにいさんが破り捨てた。 以上だ。 うーぱっくというゆっくりについて、恥ずかしながら、私はこのビデオ撮影のときが初顔合わせだった。 素材としては段ボール箱に羽と顔がついて、ゆっくりれみりゃのように頭のよろしくない種類だということを知識としていた程度で、実際どのようなものなのかという点では心許無かった。 その弱点を補うべく、この撮影には文ちゃんに協力をお願いした。 彼女もゆっくりを追跡する記事をいくつか書いていたらしく、あっさりと乗ってくれたので交渉はきわめてスムーズであった。 なお、空撮もお願いできたので、今回SSCを持ったのは他ならぬ文ちゃんである。 ブンヤの血が騒ぐのか、SSCの操作法を口頭教授しただけで完璧に使いこなしたのには驚いたが、そのおかげで決定的瞬間を間近で撮影することができた。 虐待部屋は予想通りの大騒ぎだった。 とくに部屋の中に居るまりさ、全四つが、揃いに揃って喚いている。もしかしたら、このまりさたちもうーぱっく強盗団の一味なのかもしれない。別な考え方をすれば、まりさたちの属するゆっくり集団がうーぱっくと仲が良いのかもしれない。 最も、そんなことは関係ない。 今から、もっと恐ろしい瞬間を目の当たりにするのだ。 虐待部屋の餡子の処理が大変になればなるほど、ビデオが高評価を受けたということだから。 ○ 「ゆゆっ!?」 「わかるよー、でもわかりたくないよー!!」 「ぼうやべでえええええ!!」 怒号の飛び交う虐待部屋では、加工後の映像とSSCで撮影された映像が映し出されようとしている。 前回と同じく急激に画像が初期状態に戻されたのを見て、昨日から居るゆっくりにはこれから何が起こるのか理解が出来ているようだ。優秀なのは、このあたりで助かる。 今日から入ったゆっくりも、この発言を受けて恐ろしいことが始まるということが分かったようだ。ゆっくり同士で助け合い(ゆっくりからすれば首の絞め合いだろうか。首なんか無いけど)をしてくれるのは好ましいことだ。 ビデオの映像は、静止画面。うーぱっく五個とれいむ、まりさが、これから自分の身に降りかかる悲劇など知らぬように(実際知らなかったが)楽しそうな遊覧を続けていた。 テレビの静止画像というのは、意外にも不安を煽るものだ。通常動いている映像が映るという先入観のようなものを持っている場合、よからぬことが起こっている、もしくは起こってしまうような気がするのだ。 どうやらこのゆっくりたちも、そんな先入観を既に持ってしまったようだ。余計な先入観は視野を狭めるというが、まさか饅頭の世界にも起こり得るとは思わなかった。 数秒間の沈黙の後、画像がゆっくりと動き始める。今回の映像は、スロー音声も重ねておいた。標準カメラで取った映像にしか対応していないのでまだ面白みに欠けるが、いくらかよいだろう。一回目の教訓を受けて、この映像を撮ったときは椛ちゃんにガンマイクを持たせていたのだ。 壊れたカセットプレイヤーから出る声は気持ち悪い。今虐待部屋には、そんなゆっくりたちのきわめてゆっくりとした会話がかかっている。 「ほぉんとだぁねぇぇぇ、むぁりぃさぁ!! にぃんげぇんたぁちぃはぁ、れぇいいむぅたぁちぃのぉたぁめぇにぃたぁべぇもぉのぉよぉうぅいぃしぃてぇくぅれぇてぇいぃるぅなぁんてぇ、ほぉぉんとぉうにぃゆぅっっくぅりぃしぃてぇいぃるぅねぇ!!」 「ぃゆぅゆぅうぅぅ!! こぉれぇかぁらぁもぉぉ、よぉろぉしぃくぅたぁのぉみぃたぁいぃもぉのぉだぁぜぇぇ!!」 いい加減、これはうざったい。 だが、ゆっくりたちの恐怖心を煽るには充分らしい。先ほども見た画像で、これから何が起こるかなんて、あのインパクトの所為で餡子脳でもメモライズできている。早く終わって欲しい画像なのに中々始まらないのは、生殺しに近い。 そして、ついに、恐怖の時間がやってきた。 「う……?」 身体の中から、 不意なる暑さ。 経験し得ない、 おかしな熱さ。 「う、うあっ!?」 自分で見るのは、 出来ないけれど、 見なくてもわかる、 この熱さ。 「う゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーあ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!??」 身体の中から、 広がる熱さ、 気づいたときには、 身体は明るく、 火の玉のように なっていた。 「どうしたんだぜ、うーぱっく!!」 「しずかにしないとにんげんがくるよ!!」 急に叫んだ うーぱっく。 こういう行動、 困るんだ。 振り向き見たのは、 悲劇の序章。 「ゆうううううううううう!!??」 「どおしでもえでいるんだぜ!!??」 知らなければ良かった。 でも、知らずにはいられない。 一番子供のうーぱっく、 火の玉になって消えてった。 「ううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!??」 「ゆううううう!! まりざあああ、あづいいいいいいい!!」 「ゆゆゆ!! うーぱっく、はやぐそいづからよけるんだぜえ!!」 れいむの横の うーぱっく。 今度はこの子が、 叫びだす。 さっきと同じく、 身体が燃える。 悲劇はまだまだ、 終わらない。 「う゛あ゛っっっ!!!」 一体何が、 起こったの。 先頭飛んでた うーぱっく、 最初っから、最期まで、 何がどうだか知らぬまま。 身体は空気の 塵になる。 「まりざっっ!?」 「ゆううううううううううううう!!! れいぶうううううう、はやぐまりざをたずげるんだぜえええええええええ!!」 油断したのが、 不味かった。 急に倒れた、 うーぱっく。 いきなり横に、 なるものだから、 ゆっくり反応、 できないよ。 「ばあああああありいいいいいいいいいざあああああああああああ!!」 「ゆううううううううううううううううううううう!!!!!」 まりさは、お空を 飛んでいる。 最初は、箱の 力を借りて、 今度は、自分の 力だけ。 だけど、ホントは、 お空を飛べない。 まりさは、お空を、 飛べないぜ。 「ぼっどゆっぐりぢいいいいいいいやああああああああああっ!!」 ぶづぐじぃゃああ!! 「ゆうううううっ、ゆうううううううっ!!!!!」 「うーーーあーーーーっ!!」 「うあっ、うあっ、うあっ!!」 仲間がみるみる 減ってゆく。 流れる涙は、 増えてゆく。 悲劇はますます、 加速する。 「……ゆ? !!???」 「ううううううううううううあああああああああああああああ!!!!」 またも燃えてく うーぱっく。 今度はれいむも 道連れだ。 「うーーーーうーーーーーーーーー……」 最期に残った うーぱっく。 最早、生きてる 仲間も居ない。 「うあっ!!」 もう、これ以上は無いはずだ。 こんな悲劇は、無いはずだ。 そう思っていたれど、 ゆっくり中心の世界は、無い。 To be continued...? あとがき。 何となく。SSCで撮影したら、こんなのも面白いかなと思って、燃やしてみました。 今度は、れみりゃを被写体に、おにいさんは大暴れする……、かもしれませんよ。 ○過去作品リスト(ゆっくりいじめのみ) 拳の歳末 (fuku1905.txt,fuku1908.txt) SSCシリーズ 第一弾『握りつぶす』(fuku2196.txt) その他、幻想郷キャラいじめを数作品(春巻リリーホワイト、人参と胡瓜の悲劇、放置プレイ、陰の薄い秋姉妹いじめ) このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1091.html
幻想郷にゆっくりたちが現れて早数年。 そんなゆっくりに対して、人は愛でたり、駆除したり、いじめたりと十人十色な対応をした。 私はというと正直生活に関わってくることも無かったし特にかわいいとも思わなかったので 別にどうでもいいという態度を取っていた。 ただ、夜空の星を眺めているようなゆっくりとなると話は違った。 星好きの私は、夜、平原で星を眺めていたゆっくりの隣に座って尋ねた。 「何をしているんだい?」 「ゆ?おそらのおほしさまをゆっくりみてるよ!」 そのゆっくりは笑顔を浮かべて私の質問に答えた。 「星、好きなのか?」 「ゆ~!まりさはおほしさまだいすきだよ! おにいさんも?」 「ああ」 星のことを尋ねられてゆっくりはぷよんぷよんと跳ねた。 私はそれを見ながら軽くうなずく。 余り周りに星好きの仲間が居ない私はそのゆっくりに興味を覚え、色々と教えてやろうと思い立った。 「星座って知ってるか?」 「ゆ~しってるよ!みせてあげるね! ……………… まりさのあしじゃできないよぉ…」 ゆっくりはしゅんっとして俯いた。 その正座じゃない。 「そういうのじゃなくてだな、星と星を繋げると動物なんかの形に見えるんだ」 「ゆ!?ほんとに!?」 「ほんとほんと、例えばあの星と星をつなげるとだな…」 俺は指差して星座を示した。 「こーなってそーなって…と、あれがやぎ座」 「ゆ~~ぜんぜんやぎさんにみえないよぉ~~」 ゆっくりはぷく~っと頬を膨らませて不満を言った。 「でもおもしろいよ!ゆっくりしてる!」 が、それなりに気に入ったようだ。 「あっちが射手座でそっちだな…」 「ゆ~!すごいすごい!」 ゆっくりは目を輝かせて私の話を聞きながら星を眺めた。 「やぎさん!おそらでずっとゆっくりしていってね! まりさもふゆごしがおわったらまたあいにくるよ!」 「いや、冬越えたら見えなくなるんだけどね 一年中見えてる星座ってそんなにないから」 「ゆぅ!?」 俺の何気ない一言にゆっくりは口を大きく開き、愕然とした表情を見せた。 一体何事かと俺が話しかけようとすると、突然ゆっくりは泣き叫んだ。 「どおぢでゆ゛っぐり゛ぢでいっでぐでないのおおおおおお!? やぎざんどばがああああああああああああああああ!!」 「いや、だって秋の星座だしあれ」 私は額から汗を垂らして困ったように頭をかいた。 「ゆぅぅぅううう!ゆっくりしてないやぎさんはしね!!」 ゆっくりは憎しみを込めた顔で天を仰いで唾吐いた。 さっきとは打って変わって酷い言い草である。 「そうは言うけどさ、そんなこと言ったらこの星だってゆっくりしてないことになるぞ」 「ゆぶぇ?!ど、どういうこと!?」 ゆっくりはガタガタと震えながら不安そうな顔でこちらに向き直った。 「いやそんなに怯えなくてもいいから」 私は手でゆっくりの頭を撫でて落ち着かせた。 「ゆぅ~、ゆっくりせつめいしてね!」 「わかった、この地面も実はあの空の星みたいに空に浮いてる球体なんだけどさ わかるか?」 「ゆっくりりかいしたよ!」 ゆっくりは顎を膨らまして自慢げに言った。 「そうか、理解が早くて有難い で、その地面は実はすごいスピードで太陽の周りをぐるぐる廻っているんだ」 「ゆうううううううううう!?どお゛い゛う゛ごどおお!?」 「こういう風にさ、お前を太陽に見立てると…」 私は指をぐるぐると回しながらゆっくりの周りをぐるりと一周させた。 「とまあこういう風に動いてるわけだ」 「ゆ…ゆ…い、いいいいいつゆっくりするの!?いつゆっくりするの!?」 「いや、ずーっと動きっぱなしだからゆっくりすることはないな で、そういう風に地面が動くから星が動いているように見えたり 星座が時期によって見えたり見えなかったりするだけで別に星座がゆっくりしてないということは」 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 そこまで言って、ゆっくりの悲鳴が私の話をばっさりとさえぎった。 「お、おいどうした?」 私は慌ててゆっくりに話しかけたがもはやそれどころではないらしく ゆっくりは白目をむいてガタガタと震えながら絶望の表情を見せていた。 「ごごじゃゆっぐりでぎないいいいいいいいいいいいいいいい!!!」 そう叫ぶと、ゆっくりは凄まじいスピードでゴロゴロとどこかへと転がっていった。 「おーい!星は丸いからどこまで転がっていっても同じ星の上だぞー!!」 「ゆ゛っぐり゛いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?!!?!?!?!?」 そう言うとゆっくりはさらにスピードを上げてどこへともなく消えていった。 「いらんこと言ったかなぁ…」 私はせっかくの星好きの仲間があんなことになってしまって残念だなぁ嘆きつつ頭をかいた。 それから数日後 どこかの平原で 「ここじゃゆっくりできない!ここじゃゆっくりできないよおおおおお!!」 と叫びながら空にむかって必死にジャンプし続けるゆっくりまりさが目撃されたとか。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2003.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 959 カフェ/コメントログ」 鳩山wwww たしかに希少種と胴付きだけ保護すりゃいいやね 通常種は無限に沸いたりするからなw -- 2010-05-09 20 11 58 良法。 -- 2010-06-15 21 10 46 同感。クソはほっといても増える -- 2010-07-07 00 50 28 政権支持率急回復! -- 2010-07-13 18 51 29 善良なれいむやまりさが連れて来られてたらゆ虐全面禁止になってたな…というかこれってゲスな希少種には手を出しちゃ駄目ってことか…悪法には変わりないな -- 2010-08-09 14 28 47 ゲスな希少種は「友愛」されるんだよ。 「粛清」じゃないよ。「友愛」だよ。 -- 2010-08-19 23 52 55 ↓なお悪い感じが… -- 2011-01-13 20 10 47 愛誤って漢字の使い方が良いねw -- 2011-05-25 00 02 40
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1468.html
「よし、理解した」 俺は虐待お兄さん、その中でも特に調査と分析を重んじるとても知的なお兄さんだ。 ここ数年、沢山のゆっくりどもを毎日毎日ブチ殺してきて理解した事がある。 あいつらが悪意を表にするのは集団のときだけで、一匹で居るときはさほど酷い事をやらないのだ。 ゆっくりによるゆっくりいじめもそう。集団での村への攻撃もそう。やつらは群れると悪意が濃くなっていく。 一匹だけだとせいぜい素の傲慢さで態度が大きい程度で、畑荒らしすら怯えて行わないのだ。 人間の家に侵入する割合もかなり低くなる。人に見つかっても逃げようとする固体が大半だ。 その事に気付いたからには調査開始だ。まず森でゆっくりれいむの家族を発見、捕獲する事にした。 かなりの数が居るな・・・ついさっき出産したばかりの母親と父親、お姉さん8匹に妹12匹、赤ちゃん20匹ってとこか。 「ゆっ!おにいさんゆっくりできるひと?」 「ごめん、今急いでるんだ」ポイッ 「何するのおおおお!!れいむの赤ちゃ」ポイッ 「ゆっくりできないお兄さんはゆっくりし」ポイッ ゆっくりどもを適当にあしらいつつ、背中の籠に放り込んでいく。 この籠はこの時の為に俺が自作した特性のゆっくり籠だ。 入り口には返しがついてるから入るときはスムーズなのに出すのは外部からバラさないと出られないんだ。 我ながらなんという便利な籠。文明の利器には感謝するべきだと常々思う。 「ゆ゛ぐう゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!ぢゅぶれ゛る゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!」 「れ゛い゛む゛の゛あ゛がぢゃん゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 唯一欠点を挙げるとすると、構造の欠陥から大量に入れると内圧で大変な事になるらしい。 まぁ、そんなのゆっくりハントじゃまったく無意味だから気にしないけどね。なんでもかんでも悪いところを探して叩くのは不毛だ。 とりあえず巣に居るゆっくりどもを全部捕まえると、俺は家の実験室に帰る事にした。 俺の家まではここからだと10kmくらいか。岩場も多いけど気をつけて走って帰るとしよう。 「「「「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ぐあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」」」」 俺が跳ねる度に声がする。まぁ、いい熊避けになるだろう。 やっべ虐待お兄さんの血が騒ぐ!スキップとかもしちゃうぞーw 「「「「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛め゛え゛え゛え゛え゛え゛でえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!」」」」 「ははは、ゆかいだ。はははははは!!!!!」 俺はゆっくり達の悲鳴をBGMにくるくると踊り跳ねながら5時間くらいかけて家に帰った。楽しいんだからちょっとくらい遊んでもいいよね。 年甲斐もなくはしゃいだので明日は確実に筋肉痛だろう。やれやれ。 「「「「ゆ……ゆっぐり…ざぜでぇ……」」」」 「ほら、お前らでておいでー」 蓋を外した籠をひっくり返して床に立てる。ここからがコツが居るんだ。 籠の底にある一本のピンを倒すと、底から空気が入って簡単に中身が出てくるらしいんだ。 ポキッ……シュー……べちょっ。 「「「「ゆぐうっ!」」」」 よし抜けた。あとは引っ張るだけだ。ここで垂直に持ち上げられないと中のゆっくりが崩れてしまう事がよくあるらしい。 ズズズ……ポンッ ぷるんっ 無事ゆっくりが取り出された。元々赤ちゃんから入れていったから上の方には餡子を吐きつつピクピクしてる赤ちゃんれいむ数匹が張り付いてる。 あ、ゆっくりの吐いた餡子が上から垂れてきた、これじゃまるでれみりゃの好物じゃないかw まぁ、捕獲するのが目的なので一回バラさないとな。しばらく養生すれば元に戻るだろう。ゆっくりだし。 そう思い、台所からスプーンを持ってきた。え?他になんかあるだろ? 他に使えそうな道具が無かったんだから仕方ない。バラすのに使える道具ならあるんだけど。 んじゃ、早速右端の赤ちゃんから外してやるか。 「「「「いだい!!ゆっぐりやめてね!!!」」」」 全てのれいむがいっせいに抗議の声を上げる。 ………あれ? もしやと思い、別のゆっくりの間にスプーンを入れていく。 他のゆっくりに負担がかからないように……そーっと…… 「「「「やめてっていってるでしょ!!おにいさんはひどいひとだね!!!!」」」」 結論:こいつら融合しちゃってるーーーー!!!!!! 少なくとも、感覚は共有してるらしい。どんなふうに融合しているのか気になるな…… 俺は桶に水を汲むと、こいつらにぶっ掛けた。 「「「「すっきりー!!」」」」 上にかかっていた餡子を流して気付いた事が有る。 1、表面上は完全に再生していた。赤ちゃんれいむもどうやら元気なようだ。 2、接着面は完全に結合してる。引っ張ると痛がるみたいだ。 3、この状態でも動く事は可能らしい。下になってるゆっくりがプルプル跳ねてた。 なんだこれ……… とりあえず次のステップに移りたいと思う。俺は赤ちゃんれいむを掴んで勢いよくひっぱった! ブチッ! 「「「「いだいよおにいざん!!やめでえええ!!」」」」 結構余裕あるな、こいつら。ところで外した赤ちゃんれいむは……… 「ゆゆ……ゆっくりちていってね!!」 うお!個別の意思を持った!?どうなってんだこれ!? とりあえず、手の中の赤れいむに現状を見せてみるか。何かわかるかもしれない。 「おーい、赤ちゃんれいむー」 「ゆゆ?おにいちゃんゆっくちできるしと?」 「これなーんだ」 そう言って手の中の赤れいむをゆっくりの集合体に向ける。 「ゆぐううう!!!れいむのばげものおおお!!!どっがいっでぇええええええ!!!!」 「「「「ゆゆっ!!ひどいよ!!あかちゃん、おかあさんれいむだよ!!!ゆっくりしてね!!!!」」」」 あー…………なるほどね。コアはおかあさんれいむか。 で、赤ちゃんはそう認識できないと。 しかし…これは俺の手にはおえんなぁ…… 「赤ちゃん、これはご飯だからゆっくり食べてね!!ほら、おいしいよ!!」 「わかった!!ゆっくりたべるよ!!むーしゃむーしゃ!!しあわせー!!」 「「「「どう゛じでごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!」」」」 おー、食ってる食ってる。必死に逃げようとはしてるみたいだけど体の使い方がわからなくて抵抗できないみたいだな。 これなら当分は大丈夫だろう。 俺は研究所に鍵をかけて一週間ほど放置した。 一週間後に残ってた一匹のれいむはげんのうで叩いて上げた。 「ゆぴゅっ!!」 これが最後の言葉だった。 後に加工所の人に聞いたことだが、ゆっくり同士の癒着事故は稀によくあるらしく、 その中でも出産間近~子供を産んだばかりの頃のお母さんれいむが居ると意識が全員統合されるらしい。 出産前の段階で子供が暴れないように体がそういう処理をしているらしいが、まだメカニズムはよくわかっていないようだ。 今回の件で俺が理解した事が一つだけある。 「ゆっくりは一匹でも親族を食い殺す害悪だ!!俺は間違っていた!!」 より真理に近づいた俺は虐待お兄さん、その中でも特に調査と分析を重んじるとても知的なお兄さんだ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ドスまりさへの復讐(中篇)書くはずが気がついたらこんなのになってたよ!! しかも元々は21スレ890番の証明をするはずだったのに………なんだこれ。 ゆっくり現実逃避した結果がこれだよ!! このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2602.html
空が赤く染まるころ、ぴょこぴょこと竹藪の中をはねる一匹のゆっくりがいた。 黒髪にちょこんと、丸っこくて白いふわふわしているうさ耳を生やしたゆっくり、『ゆっくりてい』である。 「うっさうさ~♪」 ていは狡賢く、いたずら好きなゆっくりだ。 嘘や演技は当然のこと、酷いときには落とし穴と組み合わせて他のゆっくりを落とすこともある。 そして騙されたゆっくりをみて、その滑稽さを笑うのだ。 「おかーさん、ただいまうさ!」 「おちびちゃん! おそとはあぶないうさ! もっとゆっくりせずにかえってくるうさ!!!」 「ゆっくりごめんなさいうさ……」 「わかればいいうさ。はやくいっしょにごはんをたべるうさ」 このていは母親と二匹で住んでいる、完全な母子家庭。 父親は幼い頃に亡くしていたし、他の姉妹はすでに巣立っていた。 二人きりの食卓に、幸せそうな声が響く。 「「むーしゃむーしゃ、しあわせ~うさっ♪」」 ◇ ◇ ◇ 今回は、てい虐めである。だが、ていを捕獲してはいけない。 なぜなら今回は、小さな群れを丸々一つ利用したものだからだ。 「というわけで俺はいま、キャンプをしています!」 「うぅ~? だれにむかっていってるんだどぉ?」 「おいおいれみりゃ、そこは空気を読むところだろ? なあいくさん!」 「およよ、いくはくうきのよめるおんなです」 ちなみに俺の周りには、なんやかんやで五匹ほどゆっくりがついてきている。 みんな割と楽しそうにキャンプ―――もとい、野生生活をしてくれているようでなによりだ。 「まあ、せいぜい楽しむがいいさ。……鬼井山がテントを貸してくれるなんて、これで最後かもしれないんだからな」 ちなみにテントは二人用であるため、ゆっくりは何匹か野宿になる。 数日続くのだが、たぶんだいじょうぶだろ。どれも元々野生だし。 「うー♪ きょうはおにーさんといっしょにねるどぉー☆」 「いや、お前夜型だから見張り役だろ。野犬でも来たら教えてくれ」 「いやだどぉー! ひとりはゆっくりできないんだどぉー!!!」 「わがまま言ってはいけません。めっ!」 「うぁっ!! ……うぅー、たまにはゆっくりしたいどぉ……」 そう呟きつつ、いかにも泣きそうな顔でとぼとぼさっていくれみりゃ。今日は割と素直である。 ……仕方がないから頭をなでてやった。この前、ちょっと虐めすぎたしな。 「まあ、俺はいくさんと一緒に寝るがな」 「うぅー!?」 冗談だ。……冗談だよ? ◇ ◇ ◇ 「うっさっさ♪ きょうもいたずらするうさ♪」 朝になり、今日もていは元気よく遊びに出かける。いつも通りの毎日。 ていはどんないたずらをするかは考えていなかったが、とりあえずいたずらすることだけは決めていた。 またありすにただの小石を "ほーせき" として渡してもよいし、まりさに適当な方向を教えてそこに果物があると言ってもいい。 ぱちゅりーはていの嘘に最近引っ掛からなくなってきたからやめよう。 そんなことを思いながら、群れの近くをぐるぐると回っていた。 ちなみに、ていは子供を作るといたずらをしなくなる。というより、いたずらをしていては必要なごはんが集めれないのだ。 いたずらはていにとってゆっくりできるもの、当然だがいたずらをしなければゆっくりできなくなる。 そのためていは親になる個体が少なく、それがていを希少種たらしめる要因の一つにもなっていた。 あるいみ、ずっと子供でいたがる種族といえるのかもしれない。 「……うさ?」 ふと、ていは緑色の茂みの奥から目立つピンク色の何かを見つける。 この距離だと、なんだかよくわからない。 好奇心旺盛なていは、ゆっくりとそちらに近づいていく。 「そろーりうさ……そろーりうさ……」 ピンク色の何かは、突然動いたり止まったりを繰り返していた。 けれどそんなに早く動いてなかったから、ゆっくり落ち着いて行けば大丈夫そうである。 もっと、もっと近づいてゆく。 「そろーりうさ……そろーりうさ……」 「そろーりだどぉー……そろーりだどぉー……」 何か声が聞こえるが、何なのだろう? そこまで来たとき、ていは自分が追っていたものの正体がわかった。 ピンク色の靴だ。 なぜか群れの方へと向かっている。 靴というものは知っている。にんげんさんが履くものだ。 ということは、にんげんさんなのだろうか? その靴がはっきり見える位置に来たていは、ゆっくりと視線を上げた。 「……うー?」 ちょうど向こうも気づいたのか、二匹の視線が交差する。 「―――れ、れみりゃうさぁぁぁ!!!」 「うわぁぁぁ!? みつかったんだどぉぉぉ!?!」 ていは叫びながられみりゃを追い越し、一目散に群れへと駆けもどって行った。 後ろで何か叫び声が聞こえるような気もするが、気にしてはいられない。 れみりゃぐらいなら、今群れにいる大人たちで追い払えるはずだ。 「うさぁぁぁ!! たいへん! たいへんうさっ!!!」 「むきゅっ!? てい、どうしたの? ゆっくりしてないわよ?」 群れに戻ったていが最初に出会ったのは、運がいいことに長であるぱちゅりーだった。 赤ゆっくりの世話をしていた長はていの必死な形相を見てちょっと引いたが、とりあえず事情を聞いてみる。 「れみりゃ、れみりゃうさ! れみりゃがやってきたうさ!!」 「むきゅっ!? それはたいへんね! おちびちゃんたち、ゆっくりおうちにはいりなさい!」 「ゆっくちりかいちたよ!!!」 「おねーちゃん、れみりゃってきょわいの?」 「そううさ! と~ってもこわいゆっくりうさ!!」 「れいみゅこわいのいやぁ……」 次々と赤ゆっくりが長の家へと避難していく。 そこにゆっくりとした様子は全くない。まさしく非常事態だ。 そしてその間に、ていの叫び声を聞いた大人たちが集まってきた。 「ぱちゅりー、いったいどうしたの?」 「むきゅ。ていがさっき、れみりゃがきたっておしえてくれたの」 「いなかもののれみりゃはゆっくりできないわ!」 「ゆっ! みんなでおいはらいにいくよ!」 「そのとおりね! てい、あんないしてちょうだい!」 「わかったうさっ! こっちうさ!」 群れのゆっくりを誘導するため、ていは先頭で急ぎ跳ねていく。 しかし、ていがれみりゃを見かけた場所にはもう誰もいなかった。 「……たぶん、もっとおくうさ」 仕方なくさらに進んでいくのだが、このとき大人たちはていが本当のことを言っているのか、ゆっくりと疑問に思い始める。 だいぶ進んだのに、れみりゃどころかほかのゆっくりの姿も見えないのだ。ていを追いかけていたらすぐにすれ違うはずなのに、それもない。 それに、ていは嘘つきだ。前にも『たいへんうさ! れみりゃがきたうさ!』と言われて騙されたこともある。 もちろん、ていも何となくおかしいとは思っていた。 確かに出会ったはずなのに自信がどんどんなくなっていき、内心では不安と混乱が渦巻いている。 「むきゅー……。てい、れみりゃはどこなの?」 「こっちうさ! たぶん、もっとむこううさ!」 ていは先ほどからそう言っているが、何の証拠もないのもまずかった。 命からがら逃げてきたのなら傷の一つくらいあってもいいのに、それもない。 そもそも一人だと、大人だってれみりゃから逃げるのは難しいのだ。 だから大人たちがその結論に達したのは、たとえゆっくりの餡子脳と言えでも当然の結果だろう。 「……ていはうそつきなんだねー! わかるよー!」 最初に切り出したのは、ちぇんだった。 次の瞬間、周りの大人たちも一気にていを責め立てる。 「ゆゆっ!? うそだったんだね! うそはゆっくりできないよ!!!」 「う、うさ? ちがううさ! ほんとうさ!」 「じゃあ "しょうこ" をみせるんだぜ! ないならうそなんだぜ!」 「しんじてほしいうさ! れみりゃはいたうさ!」 「それいじょういうと、さすがにとかいはのありすもおこるわよ?」 「ほんと……うさ……」 大人たちに一斉に攻められるのは、子供のていにはとても恐ろしい。 その大きな体と大きな声は、小さなていには持ちえないもの。 ていは返す言葉もなく、完全に委縮してしまう。 だがそこに、ぱちゅりーが助け船を出してくれた。 「みんなおちつくのよ! まだていはこどもなんだから、ゆるしてあげましょう?」 ―――もちろん、ていのことは全く信じていなかったが。 「…………」 (……ほんとうさ。しんじてほしいうさ) ていのその思いは、言わなければ伝わらない。 それなのに、言ったところで信じてくれない。 無情にも、大人たちは『ていが嘘をついた』ということを事実として決定した。 「…………」 「ゆゆっ! そういえば、かりのとちゅうだったんだぜ!」 「むきゅ。おちびちゃんたちがまっているわ!」 「ゆっ! そういえばそろそろ "てぃーたいむ" ね!」 「いそいでかえるんだねー! わかるよー!」 長であるぱちゅりーがゆるすというのなら、何の問題もないというのだろう。 大人たちに油を売ってる暇などない。 それぞれ自分の用事を思い出して去っていく。 「ぷんぷん! ぜんぜんゆっくりできなかったよ!」 「もううそはつかないでね! めいわくだよ!」 「れみりゃがいなかっただけよかったじゃない。むきゅん」 ていと『ていが嘘をついた』という事実だけが、その場にぽつんと残されてしまった。 ◇ ◇ ◇ 『――だから、ていはうそをいってないうさ! しんじてほしいうさ!』 『……おちびちゃんはゆっくりしているうさ。だからしんじるうさ』 『ありがとううさ……しんじてくれたのは、おかーさんだけうさ……』 「泣かせるね……いい親子愛じゃないか」 電池式のランタンを点けたテントの中。 俺はいま、盗聴器を通してあのていの会話を聞いていた。 というか見つからない位置にいる以上、こうして盗聴するぐらいしか向こうの様子を知る方法がないのだ。 やはりと思うかもしれないが、あのれみりゃは我が家のれみりゃである。 れいりゃ曰く『ぎゃお~! たーべちゃうぞー♪』と言いながら出る予定らしかったのだが、群れの近くに行く途中で見つかったらしい。 まあ結果オーライだ。うん、結果オーライ。 そのまま誰にも見られないようにこっちに戻って来るよう指示して、人工的なオオカミ少年のできあがりというわけだ。 「やっぱ、本当のことを言っても信じてもらえないのは辛いよな―――けどさ」 人間の感覚情報は8割以上が視覚だという。 つまり、この虐待は俺にとって8割以上がないようなもの。 ぶっちゃけ、俺、あんま楽しくない。 「早くネタばらしに入らないかなー」 まるでぐずる子供のように地面をゴロゴロと転がる俺。 でもビニール越しに石が当たるからすぐやめた。こんど家でやろう、うん。 「それならおにーさんも、ゆっくり "きゃんぷ" をたのしめばいいんだどぉ~♪」 「うぉっ! いつのまに中に入ってきた!? ……しかしまあ、それも一理あるか」 何もすることがないならキャンプを楽しめばいい。 たしかに筋は通ってる。れみりゃのくせになまいきな。 「―――お前に正しいことを言われるのは何か気に食わん。なあれみりゃ、なでなでと明日のぷっでぃ~ん抜き、どっちがいい?」 「うー♪ そんなのなでなでにきまってるんだどぉー♪」 「よし、言ったな? 後悔すんなよ?」 俺はさっそくれみりゃの頭をなでてやることに。 なでなで。 「うぅー☆」 なでなで。 「うぁー♪」 なでなで。 「うー……」 なでなで。 「うぅー! なでなではもういいどぉ!」 なでなで。 「ううぅー!? あついどぉ! やめてほしいどぉ!!」 なでなで。 「うわぁぁぁ!?! あたまがぉぉぉ!!!」 なでなで。 ◇ ◇ ◇ れみりゃにであってから一週間後、ていは群れの嫌われ者になっていた。 れいむも、まりさも、ありすも、ちぇんも、ぱちゅりーも。 大人から子供まで、ていは嫌われてしまっていた。 友達だったゆっくりも、いたずらにつきあうどころか話すらしてくれない。 「……なんで、ていをしんじてくれないうさ」 本当に、れみりゃにであった。 本当に、木の上から降りてきたふらんに襲われた。 本当に、ゆゆこが吸いこもうとしてきた。 本当に、れてぃが食べようとしてきた。 どれも命からがら群れまで逃げてきたのに。 群れに帰ってくるまで、すぐそこにいたはずなのに。 群れの仲間から返される言葉は、つらいものだった。 『ふらんはれみりゃよりゆっくりしてないのよ! にげられないわ!!』 『ゆゆこはすぐにすいこむんだよー! わかってねー!!!』 『ゆ? こんなにあついのに、れてぃがいるわけないでしょ? ばかなの? しぬの?』 言われてみればその通りだけれど、嘘ではないのだからていにはどうしようもない。 そのうち、ていは襲われても何も言わなくなっていた。そうすれば、嘘つきだと言われないから。 それどころか家に閉じこもってしまい、外で遊ぶこともなかった。 ていにとって、唯一の味方は "おかーさん" だけである。 ていのせいで肩身が狭い思いをしているにもかかわらず、ていの言うことを全て信じてくれていた。 まさしく、母親の鏡のようなゆっくりだ。 時々おかーさんは、ていをじっと見つめるときがある。 その視線はやさしいような、かなしいような……ていには良くわからないものだった。 人はその視線を哀れみというのだが、ゆっくりであるていに知る由はない。 「ゆっくりかえったうさ! さっそくごはんにするうさ!」 「わかったうさ。……おかーさん、いつもありがとううさ」 それでも、ていは幸せだった。 外ではあそべなくなったけれども、毎日おかーさんと一緒に食事ができる。 それだけで十分幸せだった。 「ゆっくりくろまく~♪」 幸せ、だったのに。 「……うさ?」 ていは、目の前でおかーさんがれてぃの舌にからめとられる様子を、呆然と見ていただけだった。 そしてていと同じ白いうさ耳が外に消えたかと思うと、長い静寂。 それが意味するところは一つしかない。 たべられた。 おかーさんが、たべられた。 ていの餡子はその情報を処理しきれない。処理をしたがらない。 こんなつらい現実を、認めたくなかった。 「…………」 どのくらい時がたったのだろう。それは須臾か永遠か。 再びおうちの中に、れてぃの長い舌が入りこんできた。 硬直してまったく動けなかったていは、簡単にれてぃの舌がからめ取る。 (……もういいうさ) ここ最近いろいろな出来事が多すぎて、ていの心は摩耗していたのだろう。 それは潔いくらいのあきらめ。 ていはむしろ、母親と同じところに行けるなら本望とも思えた。 口に入るその一瞬。 群れがあった場所にていが見たのは、捕食種のカーニバル。 れみりゃが長のパチュリーを襲い、ふらんが友達だったありすとまりさを串刺しにしている。 そこらじゅうでおうちの入り口が壊されているのは、れてぃがみんな食べたからなのか。 どこかでゆゆこが吸い込む音も聞こえるため、生き残るゆっくりは一匹もいないだろう。 皮肉にもその光景は、ていが嘘をついていないという完璧な証明であった。 ◇ ◇ ◇ 俺は夕日に照らされながら、キャンプの後片付けを終えていた。 明日からまた仕事だ。そう考えるとちょっとうつである。 でも、昔の偉大なる誰かさんは『忙しいから休日はありがたい』と言っていた。 そうだ、仕事があるだけましじゃないか。ワーカーホリック日本人だからこそ、休日はありがたいのだ。 ……休暇取ってる自分が言うことじゃないけど。 「お、戻ってきたか」 いくさんを除いた四匹が戻ってきた。 心なしかゆゆことれてぃの顔が満足げだ。いつも満足に食べさせてやれないでごめんな。 「それで、あいつはどうした?」 「くろまく~!」 れてぃが口から一匹のゆっくりを吐きだした。 例のていである。 ちょっと融けているのはご愛敬だろう。 「う、うさ……」 「よっ! 大丈夫か? 俺はお前に会いたくて待ち遠しかったから、こうして会えてうれしいよ」 「……うさっ!? な、なんでにんげんさんがいるうさ!」 「れてぃに連れてこさせたんだ。後ろ見てみろ」 その時後ろを向いたていの顔は、――割と良い顔だった。 今まで自分が見かけた捕食種が全てここにいるのだ。 群れのみんなに言っていたゆっくりが、全てここにいるのだ。 何を思っているかは知らないけれども、死ぬかも知れない恐怖に顔をゆがませているよりはよっぽど良い表情である。 「さて。いくさん、ちょっとこいつ持っててくれ」 「およよ。べとべとしますわ」 ていは何の抵抗も見せないまま、いくさんにあっさりと抱えられた。 ……しかし何だろう。良い表情が見えた後なのに、なぜかちょっと嫌な予感がするんだが。 「んーじゃあ、まずためしに。ていが見た捕食種は、全部このおにーさんが操っていました。どう思いますか?」 「……そううさか」 「おや? 俺のせいで群れのみんなから嫌われたり、おかーさんが食べられたりしたが、恨んでないのか?」 「……おかーさんをたべたのはゆるせないうさ。でも、もうどうでもいいうさ。ころすなりうさぎなべにするなり、すきにするがいいうさ」 「あっはっは、そうか。……こいつ、達観しやがったな」 まあいいか。もう一つの方に期待させてもらおう。 「じゃあ、おかーさんにもう一度会えるとしたら?」 「―――うさ?」 ◇ ◇ ◇ ていは、目の前のにんげんさんが何を言い出したのかわからなかった。 おかーさんに会えるとしたら会いたい。でも、どうしてここでそれを訊くのか。 あの時れてぃに食べられたのだ。生きているわけが……? 「れてぃ、もう一匹も頼む」 「ゆっくりくろまく~!」 レティの口から、黒髪に丸っこいうさ耳を生やしたゆっくりが現れる。 毎日見てたその姿は、間違えようがない。おかーさんだ。 そうだ、ゆっくり思い出せば、ていもこうやってここに出てきたはず。 ということは、そこにいるのは死体ではなく――― 「……おかー、さん?」 「はぁ? なにいってるうさ?」 ……え? 「ていにこどもはいないうさ。まったくしつれいうさね!」 ていは、おかーさんのこどもだよ? なんで、おかーさんはそんなこというの? 「いや、実はこいつ、俺が飼ってるていなんだ。お前のおかーさんじゃないの。わかるか?」 違う。そんなことはない。 だって、ていはおかーさんのことを見間違えるわけがない。 あそこにいるのは、おかーさんだ。 「まったく、あたまがわるいうさね。ていはおかーさんじゃないうさ。 バカなの? しぬの?」 「俺が入れ替えておいたんだ。ゆっくりりかいしてね!!!」 そんなばかな。 ていは、おかーさんをよく知っている。 優しいおかーさんを知っている。 ちょっとぐらい似ているからって、あんな性格じゃない。 「いや、そこはていの特性……演技能力だよ。ほら、よく嘘ついたり、演技でだましたりするだろ? あれといっしょさ」 「―――おちびちゃん、だいじょうぶうさ? いたくないうさ? とけているところをぺーろぺーろしてあげるうさ」 そこにいたのは、紛れもない "おかーさん" だった。 ていのことを子供じゃないといったゆっくりが、 "おかーさん" になった。 いつも優しくて、甘やかしてくれて、心配性な。 でも、あのゆっくりは "おかーさん" じゃなくて……あれ? 「こいつの演技はすごかっただろう? いたずらということで協力的だったのが良かったよ」 「うっさっさ。ずっとみすぼらしいゆっくりのふりはつかれたうさ」 おかーさんはみすぼらしくなんかない。 おかーさんはお前よりずっと素敵だった。 おかーさんは、確かにいたのだ。 「ああ、ちなみにお前の "おかーさん" は死んでるから」 「う~♪ でりしゃすだったどぉ~☆」 「……うそうさ」 「お?」 「うそうさっっっ!!!!!」 おかーさんは、生きている。 きっと生きてる。 だから、言わなければいけない。 それは嘘だ。 「ああそうだ。嘘だよ。―――そう言えば満足か?」 「いまならていのことを "おかーさん" とよんでもいいうさよ? げらげらげら!!!」 「うっさぁぁぁ!!! ちがううさ! おまえなんておかーさんじゃないうさ!!! うそうさ! ぜんぶうそうさ!!!」 「おいおい、酷いな。仮にもここ数日の "おかーさん" だろう?」 「こんなゲスはおかーさんじゃないうさ!!! ていせいするうさ!! うそうさっ! うそうさぁぁぁ!!!」 ていは一生賢明体を動かした。 ここを抜け出して、あの目の前にいるにんげんとゲスを殺さなければ。 そうしなければ、気が収まりそうになかった。 そのとき、ゲスがじっとこちらを見ていることに気づく。 そう、あれはおうちの中でも見た顔だ。 やさしいような、かなしいような…… ―――何もできないだろうと、思ってる目だ。 「うっざぁぁぁぁぁ!!!」 一生懸命体をひねる。 ふざけるな。何が何もできないだ。 殺してやる。 ゲスであるお前を殺してやる。 「ああ、ちなみにこれ、お前のおかーさんの餡子な? 余ってたからやるよ」 にんげんが黒い何かを出してくるが、そんなのはどうでもいい。 おかーさんは生きてる。 ぜったいに生きてるんだ…… 「うぞうざっ! おがーざんはぜったいにいぎているうざっ!!!」 「そんなに泣いていても説得力ないな。……もう死んでるって、わかってるんだろ?」 「ていならゆっくりいきているうさ! うっさっさ!」 「うっ、うぞうざ……ぜっだいに……」 「もういいぞ、自分に嘘はつかなくていい。――あとはゆっくりしろ」 「フィーバー!」 その時。 バチィッ! という音とともに、ていの視界は真っ暗に包まれた。 ◇ ◇ ◇ 「どうだ? いくさん」 「いくはくうきのよめる、おんなです」 「いや、それじゃ解らないんだが……」 ピクピクと動いているため、まあ生きているのだろう。よしよし。 ゆっくりは感電しても死ににくい。なぜなら餡子を吐く前に意識を失うため、内部の餡子が焦げなければ死なないのだ。 「いやしかし、今回の主演女優賞は間違いなくお前だよ、てい。あの演技は素晴らしかった」 「……そううさか」 ていの声は、子供のていを騙していた時のような元気が全くない。 さっきまでの生き生きとした表情がうそのようだ。 「おいおい、俺は褒めてるんだぞ? ―――本当の子供を、見事に騙せたんだからな」 俺がそう言うと、何かのタガが外れたのか、ていはぽろぽろと泣き出した。 さすがに母であるというべきか、子供と違ってうるさくない。 「うっ、うざっ……うざぁ……」 「さて、約束は守るぞ。約束通りお前とこの子供は生かしておこう。よかったな」 「うっうっうっ……うざっ……」 そう、俺はこいつに協力してもらった。 もしあのていに計画をばらすことがあれば、群れごと殺してやると脅しておいて。 最後に自分の子供を騙せなければ、同じように殺すとも。 これだけ捕食主がいたのが幸いしたらしい。割と素直に聞いてくれた。 この大きなていだって、母親になる前は一人前の嘘つきだったはずだ。 子供を助けるためならば、あのくらいの演技はできるということか。 母親の執念、恐れ入る。 「ああそれと、ここにつけておいた盗聴器は回収させてもらうな。……お前は見えないだろうけれど」 「……おちびぢゃんごめんうざ……おがーざんはおぢびぢゃんのこど、だいずきうざ……」 「まあ、まだ生きてるんだ。チャンスは残ってるって。 ――それじゃあ、いくさん!」 「フィーバー!」 バチィッ! 「うざっ……」 そして母親のていも、苦悶の表情で気絶した。 気絶しても苦しんでいるとは。 身を削って産んだ我が子を否定したのは、それほど辛かったのだろう。 ……いや、逆に我が子に否定されたことの方が辛かったのかもしれない。 「さて、全部終わったし帰るか。……どうしたれみりゃ?」 「なんでおっきいほうをもってるんだどぉー?」 「この母親か? とりあえず適当なところで置いていくつもりだ。 あの子供は気絶したまま置いとくが……まあ、運が良ければ死なないさ」 ◇ ◇ ◇ 家に帰ってから、今回録音した音声を編集している時にふと思った。 あのていの親子が生き延び、再び出会ったらどうなるのだろう。 母親は喜んで子供に声をかけるだろう。それは間違いない。 だが、子供の方はどうなのか…… 相手が "おかーさん" だと認めるのだろうか? 怒りに身を任せて殺そうとするのだろうか? 俺は本当の母親は死んでいると思いこませたかったが、うまくいったのだろうか。 それだけはちょっと気がかりだ。 まあ、何にしても一つだけ解ることがある。 自分がおかーさんと言ったって、一度騙された相手を完全に信用するわけがない。 ……いくら言ったところで、次に出会った時には信じてくれないだろうさ。 あとがき 一日に一作ペースは無理があった。 とりあえず、まずは『B級ホラーとひと夏の恋』以上の作品が作れるように修業します。 SSの基礎から勉強し直すよ…… 前に書いたもの ゆっくりいじめ系2744 B級ホラーとひと夏の恋 ゆっくりいじめ系2754 ゆっくりできないおみずさん ゆっくりいじめ系2756 ゆっくり障害物競走? ゆっくりいじめ系2762 れみりゃはメイド長 ゆっくりいじめ小ネタ517 見えない恐怖 このSSに感想をつける